
薄着の季節になると、ムダ毛が気になってセルフ脱毛やお店に予約を入れる方もいらっしゃるでしょう。ただ、予約日と生理が重なってしまうとデリケートゾーンの脱毛施術を断る店もあります。
生理中は自分が思っている以上に体が刺激に過剰反応しやすいので、普段なら問題ないことでも不慮のトラブルが起きる可能性が出てきます。ですから生理中は刺激の強い脱毛は避けて、ゆっくり過ごすのが一番です。
ただイベントの予定日が近づいてくれば、のんびり構えていられませんよね。生理前や生理後は大丈夫なのか、いつならベストなのかといった気になる点をご紹介します。
生理前・生理中・生理終わりかけの肌の状態は
女性ホルモンは生理周期によって分泌量が常に変化しています。生理前から生理終わりにかけて、生理周期の中で最も女性ホルモン分泌量が変化しやすいので、その影響が月経前症候群として様々な部分に現れやすくなります。
特に肌トラブルとなって現れることが多いですが、実際にこの時期に自分の肌がどのように変化するのかをしっかり把握している方は少ないでしょう。生理前・生理中・生理終わりかけの3つの時期に分けて、肌の状態を詳しく見てみましょう。
生理前の肌の状態は
排卵後から生理前までプロゲステロンが増えることをご存知の方も多いですが、プロゲステロンは皮脂の分泌を増やす作用があり、ニキビが現れやすくなります。
またこの時期肌が乾燥してかゆみが酷い方もいらっしゃいますが、これはプロゲステロンの体温を上げる作用によるものです。平熱との差が大きくなると肌が乾燥してバリア機能が低下し、肌の常在菌が繁殖して赤みやかゆみを引き起こすのが原因です。
もう一つプロゲステロンには水分を体内に溜める作用があり、生理前のむくみにつながります。むくんだ部分の肌は引き伸ばされて薄くなるため、乾燥したり傷ついて炎症を起こすきっかけになります。こういった原因が重なって生理前の肌トラブルとなって現れるのです。
生理中の肌の状態は
生理が始まると、生理痛はあっても今までの不快な症状が一掃されてすっきりする方も多いでしょう。これは生理が始まる直前に月経前症候群を引き起こすプロゲステロンの分泌量が減少するためですが、肌に関しては引き続きトラブルが続く方も多いです。
生理中はプロゲステロンとともに肌が綺麗になるエストロゲン分泌も低いままなので、肌が回復しにくい状態になっているのです。
加えて生理中は免疫力が低下していますから、通常通りに生活していても体調を崩したり肌トラブルが発生しやすい時期と言えます。
生理終わりかけの肌の状態は
生理が終盤に入ればエストロゲンが少しずつ増え始めてくるので、肌の調子も落ち着き始めます。しかし、中にはこの時期になってから肌トラブルが増えてしまう方もいらっしゃるので注意が必要です。
原因として考えられるのは鉄分不足で、経血の排出で体内の鉄分が失われると赤血球が減少して酸素を体の隅々まで運べなくなり、新陳代謝が鈍って肌荒れへとつながります。
またホルモンバランスが乱れているとこの時期に増えないプロゲステロンが多く分泌されてしまい、生理前のような状態になってしまう可能性も出てきます。
脱毛はいつがいいのか?
生理前から生理終わりまでの肌質の変化を見てみると、脱毛を行うには生理終了からの排胞期、排卵期の約1~2週間がベストと言えるでしょう。
特にエステに通われて脱毛をする方は、生理前は最も肌の調子が優れない時期ですから脱毛は避けたほうが安心です。またエステでの脱毛は肌を露出した格好で行いますから、体の冷えや生理痛の悪化を考えると生理中もキャンセルしたほうが良いでしょう。
体調が一番良い時を見極めるためにも、自分の生理周期をしっかり把握しておく必要があります。
生理周期の把握方法
生理周期の基本は28日ですが、ぴったり28日周期という方は非常に少ないです。正常な生理周期は25日~38日なので、自分の生理周期が28日から大きくずれていたとしても毎月一定周期で生理があるならば、それが自分の正しい生理周期と言えます。
一番確実なのは基礎体温で確認を
生理が一定周期であるとしても、ストレスやイベントなどちょっとしたことで生理周期はすぐに崩れてしまいます。この日ならOKと思っても、予想に反して生理が早くきてしまったなんてケースも良く見られます。
自分の生理周期の予測を立てたいという方は、基礎体温を測りましょう。基礎体温を数ヶ月測ればストレスなどによる生理周期の変化の傾向が見えてきますので、ただ生理周期の日数を数えるよりも確実に脱毛可能時期を確認できます。
それだけでなく、基礎体温を測れば自分のホルモンバランスや妊娠可能時期・婦人系病気の可能性なども一度に分かりますので、ぜひ習慣にしてください。
生理不順の場合は
エステなどでは、生理中の方に対して脱毛施術は行わないのが基本です。ですから脱毛したくても生理時期の判断がつかずに予約が出来ない、なんて方もいらっしゃるでしょう。
また店によっては、予約日と生理と重なってしまった時にはキャンセル料が発生したり1回分消化として扱うこともありますので、次の生理がいつくるか分からない方はセルフ脱毛が便利です。生理が終わってすぐに脱毛をすれば、ホルモン変化の影響も少ないでしょう。
ただ、脱毛だけではなく将来妊娠の可能性を考えると、病院で生理不順の原因を検査して治療を行うことをおススメします。
ピル服用中は脱毛できない可能性も
避妊目的として、また生理不順や子宮内膜症の治療としてピルを服用している方も増えていますが、ピルと脱毛の関係についてもご紹介しましょう。
一般的なピルにはエストロゲンとプロゲステロンが含まれていて、ホルモンバランスを一定にする働きを持っています。
ピルを服用すると普段のホルモンバランスに変化が出ますので、中には肌荒れを起こしたり体毛に影響して脱毛の効果が現れなかったり色素沈着などのトラブルが起きる可能性が出てきます。脱毛エステの中にはピルを服用している方は施術しない店もありますので、前もって確認しておく必要があるでしょう。
生理中でも脱毛OK部分はあるの?
生理になると脱毛できないと思ってしまいがちですが、実は生理中でも脱毛OKな部位があります。
例えばVIOなどデリケートゾーンの脱毛は出血や匂いが気になるので避けたほうが良いですが、脇や腕などほかの部分なら問題ないことがほとんどです。
もちろん肌が敏感な方は生理後まで待つことをおススメしますが、肌が丈夫な方やイベントが迫っていて出来るところだけでも脱毛したいという方は、普段よりも慎重に行えばトラブルも回避できます。生理中に脱毛する場合は、どんなことに気をつけたら良いか見ていきましょう。
できるだけ刺激が弱い方法を
いくら肌が丈夫と言ってもやはり普段よりデリケートですから、生理中肌に負担のかからない脱毛方法にすべきでしょう。
例えばブラジリアンワックスやニードル脱毛は普段でも痛みが強く、生理中は更に痛みが長引く可能性がありますし、また光脱毛も生理中の肌には大きな負担となります。
比較的刺激が少ないのは電気シェーバーや除毛クリームですが、除毛クリームは生理中でも使えると謳っている製品を選ぶようにし、使う前には必ず説明書を読んで正しく脱毛しましょう。
リスクがあることも 毛嚢炎
生理前から生理中にかけて免疫力が落ちますので、生理中の脱毛は小さな傷でも悪化しやすいことを理解しておきましょう。
特に脱毛時に起こりやすいのが毛嚢炎という毛穴の炎症で、肌が赤くブツブツしたり悪化すれば痛みを伴います。通常毛嚢炎は数日経てば自然治癒しますが、免疫力が落ちている時期だと中々治らず悪化して皮膚疾患など合併症を発症する可能性すら出てきます。
毛嚢炎のリスクを避けるためにも、肌を清潔にしてから脱毛するなど予防策が必要です。
いつもよりアフターケアをしっかりと
生理中に脱毛した場合は、肌トラブルにならないよう普段よりもアフターケアをしっかり行いましょう。そうでなくとも生理中は肌が乾燥しやすいですから、脱毛箇所は更に乾燥してしまうと考えて顔のスキンケアと同様のケアを行ってください。
また、カミソリやシェーバーなどでセルフ脱毛する前にジェルやクリームを塗っておくと、摩擦が減って肌への負担を減らせます。
脱毛後は毛穴が開いたり角質が剥がれるので、脱毛後はしっかり冷やして熱を抑えるようにすると、毛穴の開きも目立たなくなります。肌トラブルを引き起こさないためにも、入念なアフターケアを施しましょう。
脱毛サロンを選ぶ時は生理中の対応も考慮に
プロに任せてしっかり脱毛したいと考える方は、脱毛サロンや美容外科の脱毛コースがぴったりです。プランや料金を比べるとどこも同じように思えますが、実は生理中の対応がかなり異なっています。
生理中は脱毛を行わないところが多いので、予約日と生理が重なってしまうと脱毛していないにもかかわらず1回分消化となってしまったり、時間までにキャンセルしないとキャンセル料が発生してしまうサロンもあります。
追加料金を払いたくないと思っている方は、脱毛サロン・美容外科を選ぶ時点で、生理時の対応も考慮に入れるべきでしょう。
生理中の脱毛はエチケットをしっかりと
デリケートゾーン以外の脱毛をする方は生理中でも施術OK、というサロンは複数あります。生理中でもキャンセルすることなく脱毛できるのは嬉しいのですが、やはり生理中のエチケットはしっかり守りましょう。
施術中に漏れないよう対策をするのはもちろんですし、途中で急に体調が悪くなったとしても自己責任ですから、その点はしっかり踏まえておきましょう。
また、中には生理終わりかけだからと内緒でデリケートゾーンの脱毛をする方もいますが、出血は感染や不衛生の原因となりますので、絶対に止めましょう。
生理中は脱毛以外にこんなことも避けるべき
どんなに生理が軽い方であっても、体への負担を考えると生理中にすべきではないことは実は結構あります。脱毛以外にも直接肌を刺激するものは全てNGと考えたほうが良いでしょう。
もちろん時間の都合で生理前から生理中にかけてしか予約を入れられないことがあるかもしれませんが、そんな時は予約を入れた時点から体調管理をしっかり行って、少しでもトラブルを避けるよう気をつけてください。
カラーリングは?
生理中は原因がはっきりしていませんが、カラーリングやパーマが上手くいかないことが多いと言われています。また、カラーの成分には刺激が強いものもあるので、敏感になっている肌には悪影響が出る可能性があります。
その上、カラーリングはカットも含まれば数時間かかることもあり、生理中で下腹部痛がある時に長時間椅子に座って過ごすのは辛いですよね。生理中のカラーリングは出来ない美容院もありますから、事情を話して予定日を変更してもらいましょう。
タトゥーは?
最近は眉やおしゃれとして小さなタトゥーを入れる方も増えていますが、生理中はタトゥーを入れないという方針の店が多いです。
生理中の敏感な肌に彫るのはかなりの負担となりますし、また生理前から肌のかゆみや乾燥が酷い過敏な方はインクでアレルギー反応を起こすことも考えられます。無理をせず生理後まで待ちましょう。
ピアスは?
ピアスは前もって予約をする必要がありませんので、特別なことがない限りは生理後に開けるのをおススメします。
穴を開ける分細菌が繁殖しやすくなったり、ファーストピアスでかぶれてしまう可能性が出てくるためです。
まとめ
生理中はホルモンバランスが影響して肌が敏感な状態になっていますから、脱毛は避けたほうが良いでしょう。脱毛サロンでも生理中は施術を断るケースがありますので、予約を入れる際は自分の生理周期を把握して問題のない時期を選んでください。
もし生理中にセルフ脱毛を行う場合は、刺激の少ない方法で行ったりアフターケアをしっかりするなどいつも以上のケアを意識しましょう。出来るなら生理中はゆっくり体を休めるよう努めたいです。