生理前の動悸について知っておきたいこと

生理前になると精神状態に変化が起こります。イライラしたり、ちょっとしたことで怒りっぽくなったり、また理由なく憂鬱な気分になったり、やる気が出なくなったりと、女性にとって生理前は非常に辛い時期といえるでしょう。

変化が起こるのは精神状態だけではありません。生理前には女性ホルモンの分泌に変化が起こることから、体にもさまざまな不調が起こります。「生理前の動悸」もそのひとつです。

生理前になると動悸やめまい、息切れがして辛い、、、という方は意外に多いようです。生理前に動悸や息切れにうまく対応するには、まずその原因や症状、リスクなどについて詳しく把握しておかなければなりません。

生理前の動悸について、原因、症状、対処法まで、生理前の動悸について必ず知っておくべき知識をまとめて見ました。生理前の動悸は、月経前症候群の一種といわれる一方で、妊娠の超初期の兆候ともいわれています。生理前に動悸がした場合の見極め方なども合わせて心得ておきましょう!

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生理前の体と心の状態について

生理前の体と心の状態について

生理前は体にも心にも大きな変化が生じます。これは女性の生理周期を司る二つの女性ホルモンの分泌に変化が起こるため。女性ホルモンは生理、妊娠、出産に大きな影響を与える重要なホルモン。女性ホルモンの分泌に異常が生じると、生理不順や生理痛が激しくなるなど、さまざまな悪影響が生じます。

生理前に体と心に生じるさまざまな不快な症状をまとめて「月経前症候群(PMS)」と呼んでいます。生理に関係ある症状というと、下腹部痛やイライラなどを思い浮かべますが、月経前症候群の症状は多種多様。生理前の動悸、めまい、息切れも月経前症候群のひとつといわれています。

生理前の動悸は月経前症候群?

生理前の動悸は月経前症候群?

月経前症候群の症状のうちもっとも一般的なものは、胸の張り、イライラ、頭痛、眠気、下腹部痛の五つといわれていますが、これ以外の症状もたくさんあります。今回取り上げる動悸もそのひとつ。動悸だけでなく、めまい・息切れ・のぼせ・ほてり・吐き気といった症状も顕著にみられます。

月経前症候群がどうして起こるかについては、いまだにはっきりと解明されていませんが、女性ホルモンの分泌となんらかの関係があるらしいといわれています。また女性ホルモンの分泌量の変化に加えて、体質・性格・生活習慣・女性ホルモンに作用に対する耐性などの影響も無視できません。生理前の体調不調および情緒不安定は、これらすべての要素が複合的に絡み合って生じると考えられています。

生理前の動悸と女性ホルモンの関係とは?

生理前の動悸と女性ホルモンの関係とは?

生理前に動悸が起こりやすくなる仕組みについて考えてみましょう。生理周期の後半、すなわち排卵日以降になると黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えてきます。これに呼応する形でそれまで分泌量の多かった卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌はぐんと減ってきます。

生理前にさまざまな不調があらわれるのは、このように女性ホルモンの分泌量に大きな増減があるためと考えられています。女性ホルモンの乱れにより、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、めまい・動悸・息切れ・のぼせ・ほてりなどの症状があらわれます。

生理前の動悸の原因について

生理前の動悸の原因について

生理前の動悸・息切れの原因は、大雑把にいうと月経前症候群といえますが、ここではどうして生理前になると動悸・息切れが起こりやすくなるのか、もっと詳しく考えていきましょう。

自律神経のバランスの崩れ

自律神経のバランスの崩れ

上記で述べたように、生理前は自律神経のバランスも崩れやすい時期。自律神経のバランスが崩れると、動悸、めまい、息切れ、息苦しさといった症状が生じやすくなります。女性ホルモンと自律神経とは一見無関係のように思われますが、実はこの二つには密接な関係があります。

女性ホルモンと自律神経の関係について詳しく説明してみましょう。

視床下部が果たす役割とは?

視床下部が果たす役割とは?

女性ホルモンの分泌の指令を出しているのは、脳の脳下垂体および視床下部。大脳は体の中の女性ホルモンの割合を常にチェックし、必要があればこれを増加・減少させる指令を出します。

交感神経・副交感神経のバランスを司るのも大脳の視床下部。脳の視床下部は内分泌、すなわちホルモン分泌をコントロールする中枢的存在。視床下部は女性ホルモンなどの性腺分泌ホルモンをはじめ、成長ホルモン、乳腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなど、たくさんのホルモンの分泌をコントロールしています。

多くのホルモンや自律神経をコントロールしている視床下部ですが、ホルモン分泌に異常が生じると、その他の機能、たとえば自律神経のバランスを取る機能に問題が生じます。つまり女性ホルモン分泌に大きな変化の起こる生理前は、自律神経のバランスも崩れやすい時期ということになります。

貧血症

貧血症

生理による出血や栄養に偏りのある食事のせいで、慢性的な鉄分不足に陥っている女性も少なくありません。貧血症もまた動悸・息切れの原因のひとつ。

貧血症とは血液中の赤血球や赤血球中のヘモグロビンの数が少なくなる状態を指します。鉄分が不足する食事を続けていたり、無理なダイエットで栄養不足になっていると、貧血症にかかるリスクが増えます。女性の場合は生理による出血もありますので、男性よりも鉄欠乏性貧血にかかる割合が多く、たとえ貧血症にかかっていても無自覚な女性も多いといわれています。

ヘモグロビンの役割とは、酸素を体のすみずみまで運搬すること。ヘモグロビンの数が減少すると、酸素の供給が減り、その不足分を補うために、血液循環がそれまでよりも早くなります。血液循環がスピードアップされることにより、動悸や息苦しさ、息切れが生じます。

生理前の体調不良によるストレス

生理前の体調不良によるストレス

月経前症候群には、体の不調だけでなく、精神状態の不調も含まれています。イライラは月経前症候群の典型的な症状。イライラ以外の心の不調を挙げてみると、情緒不安定、怒りっぽさ、集中力の欠如、憂鬱感、無気力感、やる気のなさなどです。

体調不良とともに精神状態も悪化していることから、心因性の動悸やめまいが発生します。動悸やめまいは、心臓病やその他の疾患だけでなく、ストレス、緊張感、不安感など心因性のものもありますので、これらも合わせて覚えておきましょう。

生理前の動悸の原因は生活習慣にある?

生理前の動悸の原因は生活習慣にある?

生理前の動悸の主要な原因は、女性特有の生理機能を司る女性ホルモンのバランスの乱れにありますが、これ以外の原因がないわけではありません。生理前の動悸の原因の一端は生活習慣にあります。

タバコやアルコールの摂取

タバコやアルコールの摂取

タバコやアルコールの過剰摂取は、自律神経のバランスを崩す原因のひとつ。アルコールには血管を収縮させる作用や、心臓の拍動を早める作用があり、これにより動悸や息苦しさが生じるおそれがあります。タバコも同様で、アルコールと同じように心臓の鼓動を早め、動悸・息切れを誘発するリスクを増大させます。

妊娠を望んでいる方はもちろんのこと、生理不順や生理痛、月経前症候群の症状が辛い方は、アルコールやタバコは出来るだけ控えるようにしましょう。

カフェインや刺激物の摂取

カフェインや刺激物の摂取

カフェインや香辛料などの刺激物を大量に摂取すると、一時的に動悸がすることがあります。カフェインは過剰摂取すると、中毒症状を引き起こすことがあります。カフェイン過敏症と呼ばれる症状もあり、不安感や焦燥感、動悸、吐き気などの症状があらわれます。カフェイン中毒には急性のものと慢性のものがありますが、どちらの症状もカフェインの過剰摂取に原因があります。

甘いものや刺激物の過剰摂取もまた、動悸や血圧を上昇させるリスクを高めます。刺激物や甘いものはほどほどに留めておくようにしましょう。

生理前の動悸は妊娠の兆候?

生理前の動悸は妊娠の兆候?

妊娠を待ち望んでいる方にとって、生理前数日の体と心の状態は非常に気にかかるものです。超妊娠初期とは生理予定日の少し前の時期で、体の変化に敏感な方はこの頃から妊娠の兆候を感じるといわれています。

超妊娠初期とは生理予定日前を指しますので、この時期はまだ市販の妊娠検査薬で検査することも出来ません。超妊娠初期に見られる兆候とはどのようなものでしょうか?

妊娠超初期の兆候とは?

妊娠超初期の兆候とは?

妊娠超初期の兆候の種類はたくさんあります。眠気、頭痛、胃もたれ、めまい、不眠、食欲の変化、微熱、息切れ、動悸、息苦しさ、のどの渇き、にきび、肌荒れなどなど。動悸も妊娠の兆候のひとつではありますが、これら妊娠の兆候は月経前症候群とまったく変わりません。

これらの症状だけでは、月経前症候群なのか、それとも妊娠の兆候なのかを判断することは難しいといえるでしょう。妊娠の兆候かどうかを判別するには、その他の要素も考慮に入れなければなりません。

妊娠超初期の症状?それとも月経前症候群?

妊娠超初期の症状?それとも月経前症候群?

生理前の動悸はそれだけでは、妊娠の兆候とも月経前症候群ともどちらとも区別が付きません。

どうしても気になる方の中には、市販の妊娠検査薬でフライング検査する方もいるようですが、実際に妊娠しているかどうかの判定が出来るわけではありません。妊娠検査薬で陽性が出ても、必ず産婦人科で妊娠検査を受ける必要があります。

基礎体温の変化に気をつける

基礎体温の変化に気をつける

生理前に動悸があった場合には注意深く体の様子を観察し、いつもの生理前の時期と何か違うことがあるかどうか比べるようにしましょう。

基礎体温の推移についても注意を払い、高温期が続いているかどうか確認します。それまで高温期にあった基礎体温が下がってきているならば、妊娠ではなく月経前症候群の症状と考えて間違いないでしょう。

妊娠の兆候の可能性がある場合に注意したいこと

妊娠の兆候の可能性がある場合に注意したいこと

動悸以外にも妊娠の兆候が見られ、しかも基礎体温が上がったままという場合は、生理予定日が過ぎるまで慎重に体の様子を見守りましょう。

月経前症候群にしろ、妊娠の兆候にしろ、いずれにしてもこの時期にあらわれる症状は風邪の初期症状に酷似しています。風邪と勘違いして、自己判断で市販薬を飲んだりすることがないよう、十分注意しなければなりません。

生理前の動悸への対処方法とは?

生理前の動悸への対処方法とは?

生理前に動悸がしたら、どのように対処すればいいのでしょうか。動悸や息切れは交感神経が優位になっている状態を示します。つまり動悸や息切れがした場合には、副交感神経が優位になることを行うべき、ということになります。動悸やめまい、息切れがしたら、まずは落ち着いて、ゆっくり深呼吸することから始めましょう。

体を休めることに集中し、睡眠をたっぷり取ることも必要です。飲み物はカフェインは出来るだけ避け、リラックスした気分にしてくれるハーブティーなどを飲みましょう。食事は甘いものや刺激物は避け、胃腸に優しい、消化の良いものを選ぶようにします。副交感神経を優位にするためには、気持ちを落ち着かせ、ゆったりとした雰囲気で過ごすことが大切です。

動悸や息切れは運動や緊張感によってももたらされます。動悸が気になる方は、脈拍が上がるような運動はとりあえず避けるようにしましょう。

動悸には漢方薬も考慮しては

動悸には漢方薬も考慮しては

動悸や息切れを緩和するために漢方薬を用いている方も多いようです。とくにこれといった原因がないにも関わらず、体力不足や体調不良により動悸が起こる場合には、漢方薬による治療も可能です。

動悸や息切れは、体力が落ちている方や病気がちな方にも起こりやすい症状なので、体力増進や体質改善を行いたい方は漢方薬の使用も考えてみましょう。薬剤師や医師に相談してみましょう。

病気が疑われる場合

病気が疑われる場合

生理前だけでなく、生理中や生理が終わったあとにも動悸が続く場合、冷や汗や吐き気を伴う場合、安静にしてもおさまらない場合、眠れないほど動悸がひどい場合、このように動悸の症状がひどい場合には、不整脈や狭心症などの心臓や肺の病気も疑われます。

心臓や肺の病気以外にも、甲状腺機能異常や鉄欠乏貧血症、心因性障害、低血糖症、低血圧症など、動悸にはさまざまな病気が隠れている可能性があります。動悸の症状からだけでは、どの病気にかかっているのか判断することは出来ません。動悸の症状が続いている場合には自己判断で診断を下さずに、専門医に相談するようにしましょう。

まとめ

生理前に起きる動悸について知っておきたいポイントをまとめてみました。生理前の一時期だけに動悸やめまいが起こり、生理が始まると自然に無くなるのであれば、その原因は月経前症候群にある可能性が高いといえます。

女性ホルモン分泌の崩れにより症状であれば、あまり心配する必要はありませんが、しかし生理中や生理が終わったあとも動悸が続く場合や、発汗・悪寒を伴う場合には心臓に関わる疾病の可能性もあります。

動悸や息切れの症状が出る場合には、体調管理をさらに慎重に行い、それでもまったく改善されない場合には病院で診察を受けるようにしたほうが安心です。

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