エストロゲンが減る、増えるとどうなるの?生理や妊娠などの影響は?

女性の美を司るホルモン「エストロゲン」。卵胞ホルモンとも呼ばれるこのホルモンは、卵巣にある卵子の成熟を助け、妊娠しやすいように体を整えていきます。

妊娠を待ち望んでいる方にとって、エステロゲンが正常に分泌されているかどうかはきわめて重要。エストロゲンの分泌が少ないと、妊娠しにくくなるとばかりか、体にさまざまな不調があらわれ、女性らしいフォルムや美しさを失う原因にもなります。

エストロゲンのはたらきや効果、そしてエストロゲンが減ると、生理や妊娠などに対してどのような影響が出るのか、また逆にエストロゲンが増えるとどのような効果があらわれるのか、など、女性なら誰でも知っておくべき知識をまとめてみました。エストロゲンはプロゲステロンと並び、女性の体の状態を左右する非常に重要なホルモン、エストロゲンを効果的に増やす方法を知り、女性らしい美しさを手に入れましょう!

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エストロゲンとは?

エストロゲンは卵胞ホルモンと呼ばれる女性ホルモンのひとつで、黄体ホルモンとともに女性の生理周期に深く関わっています。

エストロゲンの分泌量がピークを迎えるのは20代、以後分泌量は徐々に減少していきます。妊娠の成立にも重要なはたらきを担うエストロゲン。エストロゲンの機能などについて詳しくみていきましょう!

エストロゲン分泌の仕組みとは?

エストロゲン分泌の仕組みとは?

エストロゲンが分泌される仕組みについてご存知ですか?間脳にある視床下部は、常に体の状態や生理周期をモニターしています。視床下部は生理周期を見計らい、適当な時期が来ると脳下垂体に対して性腺刺激ホルモンを放出するよう指令を出します。

視床下部からの指令を受けた脳下垂体は、卵巣に対して卵胞ホルモンを分泌するよう、今度は性腺刺激ホルモンの一つである卵胞刺激ホルモンを分泌します。

性腺刺激ホルモンの刺激を受け取った卵巣は、ここではじめて卵胞ホルモンを分泌します。視床下部→脳下垂体→卵巣と、指令が次々に運ばれていきますので、このサイクルのどこかに問題がある場合、エストロゲンの分泌が正常に行われなくなります。

エストロゲンのはたらきとは?

エストロゲンのはたらきとは?

エストロゲンの主なはたらきは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を増殖させること。他にも妊娠に備えて、子宮、卵巣、乳房などの器官のはたらきを高めます。また受精しやすいように、膣の粘膜に潤いを与えますが、このとき膣だけでなく、皮膚や膣以外の粘膜にも潤いを与えます。さらに皮膚や脳だけでなく、骨の機能を向上させます。

自律神経のバランスを整え、脳の血流が促進しますので、エストロゲンが活発に分泌される間は体調も良く、気分も落ち着いていて、精神的にも身体的にも女性がもっとも輝いている時期だといえます。

エストロゲンは女性らしさをもたらすホルモン

エストロゲンは女性らしさをもたらすホルモン

エストロゲンは女性の体に丸みを与え、女性らしいフォルムを作り出します。エストロゲンのはたらきのところで述べたように、皮膚に潤いがあり、瑞々しい状態に整えてくれますので、エストロゲンのはたらきが活発な20代は、肌がつやつやと美しく、女性らしい美に満ち溢れている時期。20代の女性の肌が美しいのは、エストロゲンが正常にはたらいているせいといえます。

エストロゲンの分泌量の変化

エストロゲンの分泌量は常に一定なわけではなく、生理周期に応じて増減します。エストロゲンの分泌量の  変化について詳しく見ていきましょう。

生理周期について

エストロゲンの分泌量の変化 生理周期

女性の生理周期は月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4段階に分けられます。生理期とは生理期間中を、排卵期とは排卵日前後を示します。

卵胞期と黄体期とはそれぞれ卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が特徴的な期間を指します。

エストロゲンの分泌量のピーク

エストロゲンの分泌量のピーク

エストロゲンの分泌量が急激に増えるのは排卵期に入ってすぐ、そしてピークを迎えるのは排卵日より少し前になります。その後は徐々に分泌量が減り、黄体期に入ります。

黄体期の終わりごろに分泌量はがくんと下がり、その後は生理が始まります。これがエストロゲンの分泌量の増減の周期で、排卵日よりも少し前をピークに波型を描きます。

年齢別に見たエストロゲンの分泌

年齢別に見たエストロゲンの分泌

卵胞ホルモンと黄体ホルモンは女性に特有のホルモンで、妊娠や出産が出来るように女性の体を整えるはたらきを持ちます。

エストロゲンの分泌が始まるのは思春期から。初潮が始まる頃から、体つきは女性らしく丸みを帯びて、女性らしい体の特徴を備えるようになります。

エストロゲンの分泌が活発な時期とは?

エストロゲンの分泌が活発な時期とは?

エストロゲンは卵巣から分泌される物質で、女性の生殖機能と深く関わっています。このためエストロゲンが活発に分泌されるのは20代から30代。

このころは卵巣の機能がもっとも活発な時期で、卵巣が正常に機能していれば、エストロゲンの分泌も盛んに行われます。

エストロゲンの減る時期とは?

エストロゲンの減る時期とは?

エストロゲンは閉経が起こるまでずっと分泌され続けますが、37歳、38歳ごろになると分泌量はぐっと減ってきます。40代から50代にかけてもエストロゲンの分泌は行われますが、その分泌量は20代や30代の前半に比べるとぐんと減ってきます。

エストロゲンが減る原因とは?

エストロゲンは生理や妊娠が正常に行われるのに絶対不可欠なホルモン。エストロゲンの分泌量が少ないと、生理や妊娠に対して悪影響が及びます。

20代から30代の後半まではエストロゲンの分泌量は安定していますが、いわゆる「プチ更年期」のように若い女性の間でもエストロゲンの減少が見られることがあります。エストロゲンの減る原因について見ていきましょう。

加齢によるエストロゲンの減少

加齢によるエストロゲンの減少

エストロゲンの分泌が正常に行われないと、これにより体にさまざまな不調があらわれます。女性ホルモンの分泌は20代がピーク。

その後は加齢とともに徐々に分泌量が少なくなっていきます。エストロゲンの分泌が減るいちばんの原因は加齢。更年期と呼ばれる時期から急激に分泌量が減ってきます。

更年期障害とエストロゲンの関係とは?

更年期障害とエストロゲンの関係とは?

閉経前後に起こる更年期障害、更年期障害の原因はホルモンバランスの乱れにあります。更年期障害が起こる仕組みは次のようなものです。

更年期障害の起こる仕組みとは?

更年期障害の起こる仕組みとは?

加齢とともに卵巣の機能は低下していきますが、視床下部は生理周期に合わせて性腺刺激ホルモンを放出し続けます。

卵巣機能が正常な時期はその指令に従って、卵巣から十分な量のエストロゲンが分泌されていますが、問題は閉経間近になってから。閉経が近くなると、卵巣の機能は低下し、そのため視床下部からの指令に応じることができなくなります。

指令を出しているにも関わらず、エストロゲンの分泌がないため、脳は混乱してしまい、さらにエストロゲンを分泌するよう刺激を与え続けてしまいます。これにより体全体のホルモンバランスが崩れてしまい、のぼせやほてり、冷え性、イライラなどの更年期障害が起きてしまいます。

更年期障害の対処法とは?

更年期障害の対処法とは?

更年期障害の対処法はあらわれている症状や度合いによって異なります。更年期障害の症状には個人差があり、ほとんど感じない方もいれば、日常生活に支障を来たすほど、症状が激しい方もいます。

更年期障害の治療はホルモン補充療法や漢方薬の服用など。ホルモン補充療法とはすなわち分泌の減ったエストロゲンを飲み薬などの形で補充すること。

漢方薬による治療は、辛い症状を出来るだけ緩和しながら、症状が徐々におさまることを待ちます。更年期障害の症状は体が今のホルモン分泌の状態に慣れるにしたがって、次第におさまってきます。

生活習慣や食習慣の乱れによるエストロゲンの減少

生活習慣や食習慣の乱れによるエストロゲンの減少

「プチ更年期」という言葉をご存知ですか。20代や30代の女性にあらわれる更年期障害に似た症状を指します。プチ更年期の症状の原因として挙げられるのは、無理なダイエットやストレス、過労、睡眠不足など。

20代や30代のプチ更年期の場合、卵巣の機能に問題があることはほとんどありません。ではどうしてエストロゲンが減るかというと、それは脳から放出される性腺刺激ホルモンが減少するため、と考えられています。

ダイエットやストレスで体に負荷をかけすぎると、体の自律神経を乱れてしまい、脳は適切な指示を与えられなくなってしまいます。

エストロゲンが減るとどうなる?

生理周期を正常に保ち、妊娠しやすい体を作ってくれるエストロゲン。エストロゲンの分泌量が減るとどのような問題が起きるのでしょうか。エストロゲンが減ると次のような問題が生じます。

生理不順や生理痛が激しくなる

生理不順や生理痛が激しくなる

エストロゲンの主要なはたらきは、卵胞を十分に成熟させること、そして子宮内膜を着床しやすい様に整えること。しかし、エストロゲンの分泌が減ると生理周期自体が乱れ、それに伴い、生理不順や月経前症候群が起こります。

肌荒れやにきびが出来る

肌荒れやにきびが出来る

エストロゲンには皮膚に潤いを与えるはたらきがあります。そのためエストロゲンが減ると、肌荒れやにきびが出来やすくなります。

肌につやがなくなり、乾燥肌や敏感肌になりやすい環境が出来上がってしまいます。肌荒れだけでなく、たるみや小じわが出来ることもあり、肌の老化が進みます。

イライラしたり、情緒不安定になる

イライラしたり、情緒不安定になる

エストロゲンには自律神経を整える作用もあります。エストロゲンの減少はイライラや気分の落ち込み、情緒不安定につながります。やる気がなく、行動力や集中力を欠いてしまいます。

脂肪がつきやすくなる

脂肪がつきやすくなる

エストロゲンにはコレステロール値を安定させるはたらきがあります。エストロゲンが減ると脂肪がつきやすくなり、体型が崩れる原因になります。

妊娠しにくくなる

妊娠しにくくなる

エストロゲンは子宮内膜を増殖させ、受精卵が着床しやすい環境を整えてくれます。エストロゲンが減ると、子宮内膜が着床に相応しい状態にならず、たとえ受精は行われたとしても、子宮内膜に着床しにくくなります。

またエストロゲンは卵胞を育てるのに不可欠なホルモンですので、エストロゲンの分泌量が少ないと、卵胞が成熟しにくく、受精に適した卵子を排出することが出来づらくなります。

骨がもろくなる

骨粗鬆症 と 通常の骨 のイラスト

更年期によく見られる症状のひとつが骨粗鬆症。エストロゲンには骨の密度を高め、骨量を保存する機能もありますので、エストロゲンの減少はそのまま骨のもろさにつながります。

髪質が低下する

髪質比較

頭皮に潤いがなくなるため、抜け毛が増えたり、細毛が増えるおそれがあります。エストロゲンには血管をしなやかにするはたらきもありますので、エストロゲンの減少は血流の悪化につながります。これにより肌だけでなく、頭皮の状態は悪化し、結果として髪の毛の質も低下することがあります。

エストロゲンが増えすぎるとどうなる?

エストロゲンが増えすぎるとどうなる?

エストロゲンが減るとさまざまな問題が生じてしまいますが、同様に増えすぎてしまうのもまた望ましくないといわれています。

エストロゲンの分泌量が増えすぎると、子宮内膜が増殖しすぎてしまい、これにより子宮内膜増殖症や子宮体がんにつながる危険性があるといわれています。エストロゲンの分泌は多すぎても、少なすぎても、女性の体に支障を来たすことを覚えておきましょう。

エストロゲンの分泌量を検査する方法とは?

エストロゲンの分泌量を検査する方法とは?

生理痛が我慢できないほど激しい、生理不順が続いているなど、生理に関する問題が生じているときや、妊活を行っているにも関わらずなかなか妊娠しないときなどは、エストロゲンの分泌量不足が疑われます。このような場合には、エストロゲンの数値を血液検査で調べることが可能です。

エストロゲンの数値は少なくても多くても不妊につながります。妊娠を望んでいる方は女性ホルモンの数値が適正な範囲内にあるかどうか、早めに確認するようにしましょう。

エストロゲンを増やすには?

エストロゲンを増やすには?

エストロゲンに似たはたらきをする食べ物に大豆があります。大豆に含まれる成分大豆イソフラボンは、体内でエストロゲン様作用を示します。

エストロゲン不足が気になる方は、大豆や大豆関連食品を毎日の食生活に取り入れるようにしましょう。また卵巣の機能を低下させないよう、良質のタンパク質やビタミン類、特にビタミンEを積極に摂るようにしてください。

まとめ

女性の生理周期や妊娠にとって無くてはならない重要なホルモン「エストロゲン」についてまとめてみました。エストロゲンは生理後に分泌の増えるホルモン、エステロゲンが盛んに分泌されている時期は、女性にとってはもっとも過ごすやすく、やる気の出る時期といえます。

エストロゲンの主な機能は、生理周期を正常に維持し、妊娠に備えて卵胞を育て、子宮内膜を整えること。しかしエストロゲンの作用はそれだけにはとどまりません。皮膚に潤いを与える、自律神経を整える、コレステロール値を安定させる、骨量を維持するなど、エストロゲンは女性の身体と精神の健康に大きな影響を与えます。

生理や妊娠だけでなく、美容や健康にも深く関わっているエストロゲン。エストロゲンについての知識を増やし、美容と健康を維持しましょう。


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