過多月経や生理前の貧血について知っておきたいこと 

生理前になると決まったように身体に不調がでてしまう。また、生理が始まると経血量がかなり多くて貧血気味になり、ナプキンから経血が漏れないか心配になる。

そんな症状に心当たりがある方は、「過多月経」かもしれません。何らかの原因により、過多月経が引き起こされている可能性が高いと言えるでしょう。

過多月経って何?どんな病気なの?などさまざまな疑問が湧きあがってくると思いますので、ひとつひとつ詳しくご紹介していきましょう。

PR

過多月経とは

過少月経,過多月経

過多月経とは、生理の時に経血量が非常に多い状態となったり、レバー状の血の塊が出てきたりすることを言います。

通常の経血量は、50g~60gが平均とされており、人によって20gと少なめの場合もありますし、140gと多めの場合もあります。ただ、ナプキンを見て経血量を一目で判断することは難しい部分があります。

過多月経の目安としては、普通のナプキンでは1時間使用し続けられないほど経血量が多い場合、昼間に夜用のナプキンでも漏れることがあるほど出血量が多い場合に、疑う必要があるでしょう。

また、大量の出血と共に貧血を伴う場合も、過多月経の可能性が高いと言えます。

レバー状の血液について

レバー状の血液について

過多月経の特徴として、もうひとつレバー状の塊が出てくるということがあります。経血には血液や古い組織が含まれていますが、子宮内膜から剥がれ落ち、膣から排出されるときには酵素で分解されるため、通常は液体として出てきます。

しかし、経血量が多いと酵素の分解能力が追い付かなくなるため、レバー状の塊として出てくるようになります。

経血量が多くなる生理初日~2日目の間に1、2回出るくらいなら緊急性を要することはありませんが、レバー状の経血の塊が2日以上出るのが続き、貧血も伴うようなら、過多月経の可能性が高いと言えるでしょう。

過多月経の原因について

過多月経の原因について

過多月経となる原因には、ホルモンバランスが関係していたり、病気が関係していたりします。ホルモンバランスの原因から言えば、卵胞ホルモン(エストロゲン)が過剰に分泌された場合、過多月経になりやすい傾向があるでしょう。

卵胞ホルモン(エストロゲン)には、卵巣にいる卵子を育てる作用と、子宮内膜を厚くさせる作用があります。子宮内膜を厚くする理由としては、受精卵が着床しやすくなるからです。

ただ、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が過剰になると、必要以上に子宮内膜を厚くさせてしまうため、生理の時に剥がれ落ちる子宮内膜の組織が多くなり、必然的に経血量も多くなってしまいます。また、大量の経血を押し出すために子宮収縮も強まるため、生理痛もひどくなってしまうでしょう。

卵胞ホルモン(エストロゲン)の過剰分泌がある場合は、低用量ピルなどで分泌量を抑え、コントロールしていく治療が必要です。産婦人科を受診し、相談するようにしましょう。

生理周期が乱れやすい場合

生理周期が乱れやすい場合

過多月経となる人の多くが、生理周期が乱れやすい傾向があります。生理周期は、25日~38日の範囲が正常とされていますが、月に何度も生理が起きてしまう人や、年に数回しか生理が来ない人は、ホルモンバランスが乱れている可能性が高くなります。

また、無排卵や無月経などが関係している場合もあるため、慎重に治療をしていく必要があるでしょう。

生理周期が乱れやすく過多月経が続く場合は、病気が関係している可能性がありますので、早めに産婦人科を受診し診てもらうようにしてください。

初潮後と閉経前について

初潮後と閉経前について

過多月経はホルモンバランスの乱れにより生じることが多いため、初潮を迎えてからすぐの時期や閉経が近づいている時期には多発しやすくなります。

初潮を迎えてからの時期は、まだホルモンバランスが安定しないため、生理周期もバラバラで、月によって過多月経となることもあります。

また、閉経が近づいてくるとホルモンの分泌量が減ったりバランスが崩れたりしてしまうため、過多月経が多発することがあるのです。いずれも症状がひどい場合は、治療により緩和できるので、医師に相談してみるようにしましょう。

過多月経の治療法は?

過多月経の治療法は?

過多月経は原因不明のことも多いため、まずは鎮痛剤などを処方しながら経過観察を行います。

検査で子宮内膜症や子宮筋腫が判明した場合もまずは経過観察ですが、出血量が多い時はピルを用いて一時的に生理を止めたり、手術で子宮内膜を取り除くことがあります。

また、最近はレーザー照射で子宮内膜組織を焼く方法は効果が高いとして、保険適用対象となっていますが、それだけでなくミレーナという子宮内避妊アイテムには過多月経や不正出血に効果があるのが分かっています。ただ、治療法によっては現在の症状に合わないこともありますので、不安な点は担当医と良く話し合ってください。

過多月経と病気の関係について

過多月経の可能性がある場合、何かの病気が関係していることがあります。過多月経と強い結びつきがある病気としては、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜炎、子宮内膜ポリープ、子宮がんなどがあります。

それぞれどんな病気なのか、簡単にご紹介しておきましょう。

子宮筋腫について

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮のさまざまな場所に筋腫のコブができることを言います。基本的に良性のコブなのですぐに摘出手術が必要になるというわけではありません。

どこに筋腫ができるかによって症状は異なりますが、過多月経が大きなサインのひとつとなります。過多月経が特にひどく、貧血などの症状も同時に出やすい子宮筋腫としては「粘膜下筋腫」が挙げられるでしょう。

粘膜下筋腫とは、子宮の粘膜下に発生した筋腫が、子宮内腔に向かってコブ状に突き出した状態のことを言います。

基本的に生理痛が悪化するなどの症状はありませんが、子宮筋腫が大きく成長し、周りの臓器を圧迫すると痛みが生じることがあります。

子宮腺筋症について

過多月経と結びつきの強い病気として、子宮腺筋症があります。子宮腺筋症は、本来子宮内膜ができないはずの子宮筋層に、子宮内膜と同じような組織が現れる病気のことです。

生理が来ると子宮内膜と同じように剥がれ落ちるため、出血量が多くなり過多月経となります。子宮筋層が肥大化すると、過多月経だけでなく生理痛もひどくなりますので、早期発見が重要です。

子宮内膜炎について

子宮内膜炎

子宮内膜炎とは、ブドウ球菌、結核菌などの雑菌が増殖し感染して炎症を引き起こす病気のことです。

生理前は免疫力が低下しやすく、おりものが増えて雑菌も増殖しやすいため、子宮内膜症を発症しやすくなります。炎症がひどいと経血量が増え過多月経となりやすいため、早めに炎症を抑える必要があるでしょう。

子宮内膜ポリープについて

子宮内膜ポリープについて

子宮内膜ポリープとは、子宮内膜がきのこ状に発育してしまう症状のことです。良性なのですぐに摘出する必要はありませんが、大きく成長すると子宮口の外まではみ出すこともあります。

子宮内膜ポリープができると、少しの刺激で出血してしまうため、過多月経となることがあります。性交痛などが生じる場合もありますので、必要な場合は摘出した方が良いでしょう。

子宮がんについて

子宮がん

過多月経や不正出血が伴う場合、子宮がんの可能性もあります。子宮がんは、子宮内部に悪性の腫瘍が発生する病気のことで初期症状はあまり出ないのが特徴です。

しかし、生理痛や性交痛が生じ、過多月経や不正出血が続けば、子宮がんの可能性がありますので、一度きちんと検査を受けるようにしましょう。

生理前の不調について

過多月経となり貧血まで伴う人の場合、生理前の体調もあまりよくないことが多くあります。病気やホルモンバランスの乱れが関係している場合、生理前は不調がより出やすくなるからです。

いつもより生理前の不調が強い場合、過多月経や貧血もひどくなる可能性があるので、我慢せずすぐに病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ

過多月経を中心にさまざまな情報をご紹介しました。貧血を伴い、生理前の不調がひどい場合、過多月経が病気から来ている可能性もあります。

早期発見と治療が重要ですので、不安を感じたらすぐに診てもらうようにしましょう。


シェア