基礎体温と妊娠について知っておきたいこと

妊娠したいと思ったら、まずやるべきことは基礎体温の計測です。なぜなら基礎体温を把握することは、妊娠への近道となるからです。また、基礎体温を計測することで、身体のさまざまな情報をキャッチすることもできます。

ただ、基礎体温ってなに?どうやって計測するの?基礎体温から何がわかるの?などさまざまな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。そこで、基礎体温と妊娠の関係についての情報を詳しくご紹介していきたいと思います。

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基礎体温とは

基礎体温とは

基礎体温とは、基礎代謝以外の影響を受けていない時に計測する体温のことを言います。ヒトの体温は起床時に低く、食事をしたり移動したりなど活動することによって上昇し、就寝前には再び下がるしくみとなっています。

体温が1日の中で変動するのは、筋肉を動かしたり食べ物を消化したりするからです。しかし、基礎体温はこれらの影響を受けていない時の体温ですから、必然的に計測する時間は決まってきます。

起床時は身体の筋肉や臓器も使用していない時間帯ですし、体温が最も安定しているため基礎体温の計測に最も適していると言われています。このことから、基礎体温は起床時すぐに計測した体温のこととも言えるでしょう。

基礎体温の変化について

基礎体温の変化について

基礎体温を計測しグラフに記入していくと、日々少しずつ変化していくことがわかると思います。では、どのような基礎体温のグラフが正常なのでしょうか。

基礎体温は、低温期と高温期の2つの時期にわけられているのが正常です。女性の生理は28日周期で巡るのが平均的ですが、前半の14日間は低温期が占めており、後半の14日は高温期が占めています。

緩やかなカーブを描くように1周期ごとに低温期と高温期が入れ替わっていくのです。ただ、何らかの原因で基礎体温が2つの時期に分かれていなかったり、数値がバラバラになってしまったりすることもあります。その場合、何らかの原因や影響が基礎体温を乱していると気づくことができるでしょう。

2つの時期に分かれる理由

2つの時期に分かれる理由

基礎体温を計測しグラフを見ていくと、低温期と高温期の2つの時期に分かれていることが把握できます。では、なぜこのように低温期と高温期があるのでしょうか。

それは、それぞれの時期に活発に分泌されている女性ホルモンが違うからです。低温期には、卵胞ホルモン(エストロゲン)と呼ばれる女性ホルモンが分泌されます。高温期には、黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれる女性ホルモンが分泌されます。

そして、それぞれの女性ホルモンが切り替わるときに排卵が起き、減少する時に生理が引き起こされるのです。2つの女性ホルモンはどんな働きをしているのか、簡単にご紹介しておきましょう。

卵胞ホルモン(エストロゲン)

卵胞ホルモン(エストロゲン)

卵胞ホルモン(エストロゲン)は、生理が終了してから徐々に分泌が始まり増えていき、排卵日直前にピークを迎えます。その後、少しずつ減少していき、生理直前には一気に減少していく流れとなっています。

卵胞ホルモン(エストロゲン)は、卵巣にある原始卵胞を成長させる働きや、子宮内膜を厚くし受精卵が着床しやすくさせる働きがあります。

卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が不十分だと原始卵胞が育つのに時間がかかって生理周期が長くなることがあります。

また、分泌が過剰になると子宮内膜が必要以上に厚くなるため、経血量が多くなったり生理痛を重くさせたりしてしまうこともあるでしょう。

黄体ホルモン(プロゲステロン)

黄体ホルモン(プロゲステロン)

黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵されてから一気に分泌が増え、生理に向けて緩やかに減少し、生理直前には一気に減少していきます。

黄体ホルモン(プロゲステロン)は、卵巣から卵子が排卵されるスイッチを入れる働きや、体温を上昇させて受精や着床しやすくさせる働きがあります。

黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が不十分だと、排卵のスイッチが入らず無排卵となったり、排卵されても体温が上がらず受精や着床しにくくなったり、不正出血を引き起こしたりすることがあります。

また、分泌が過剰になると月経前症候群を引き起こすことがあります。黄体ホルモン(プロゲステロン)は別名「ブスホルモン」とも呼ばれているため、食欲を増加させたり、イライラしたりするなど、身体や気持ちを不調にさせてしまうこともあるでしょう。

基礎体温で排卵日を特定しよう

基礎体温で排卵日を特定しよう

基礎体温は、卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響を受ける低温期と、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響を受ける高温期があります。

排卵日を特定するなら、低温期後半に注目してみましょう。排卵日直前になると、急に体温が低くなる日があります。低温期の平均値の中で最も体温が下がりますが、これは排卵日直前というサインです。

体温が低くなったら2日ほどの間に体温は上昇していき、高温期に切り替わっていきます。低温期と高温期の差は、0.3℃~0.5℃ほどで、高温期に切り替われば、無事に排卵されたという証です。

この切り替わり方で、排卵日を特定しやすくなるので、その少し前にタイミングを取るようにすると良いでしょう。低温期後半で、ガクッと体温が下がるタイミングが来たら、それがベストなタイミングだと言えます。

妊娠の確率は準備で変わる

妊娠の確率を上げるなら、排卵日直前にタイミングを取るのがベストです。なぜなら、排卵日当日では少し遅い可能性があるからです。

妊娠の確率としては、排卵日の2日か3日前にタイミングを取るのがもっとも高いと言われています。

卵子が受精できる時間は排卵から24時間以内とされているため、精子をスタンバイさせておくのが最も効率が良いのです。このことからも、基礎体温から排卵日が近いと予測できたら、すぐにタイミングを取るようにしましょう。

無排卵の可能性について

無排卵の可能性について

排卵は、低温期と高温期に切り替わるタイミングで発生します。しかし、基礎体温を計測するとキレイに高温期に切り替わらないこともあるでしょう。

高温期にならない場合は、黄体ホルモン(プロゲステロン)がほとんど分泌されていない可能性があるため、無排卵となっている可能性があります。

また、高温期が一定に保たれず上がったり下がったりする場合は、排卵されていたとしても受精や着床に支障が出てしまい妊娠する確率は下がってしまうでしょう。さらに、低温期から高温期に切り替わるのは通常、1日ほどですが、何日もかかって緩やかに高温期に移行した場合も、妊娠の可能性は低くなります。

低温期と高温期の切り替わりに、このようなグラフの変化が生じたら、一度病院に相談しホルモンバランスを整えてもらうようにしましょう。

妊娠した場合の基礎体温の変化とは

妊娠した場合の基礎体温の変化とは

基礎体温は、通常なら排卵後に高温期に切り替わり、14日ほど続いた後、生理直前に下がります。しかし、妊娠した場合生理直前に体温は下がらず、高温期が継続されるようになるでしょう。なぜなら、妊娠することによって黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が継続されるからです。

黄体ホルモン(プロゲステロン)には、体温を上昇させ受精や着床をサポートする働きがありますが、着床した受精卵を安定した環境で育つ働きも担っています。

そのため、妊娠すると体温は高温期のまま継続していくのです。生理前なのに身体が火照ったように感じたり、頭がボーっとしてしまったりすることがあれば、妊娠の可能性を考えてみた方が良いでしょう。

妊娠時の高温期の期間はどれぐらい

妊娠時の高温期の期間はどれぐらい

一番分かりやすい妊娠時の基礎体温は、28日周期の場合、高温期が21日以上続くことです。

高温期の14日目が生理初日となりますが、この時点ではまだ通常の生理周期の範囲で、妊娠検査薬も使えません。妊娠検査薬を使えるのは生理予定日1週間後からですから、それまで基礎体温が高温を維持していれば妊娠の可能性が高くなります。

基礎体温グラフがガタガタだと妊娠できるのかと不安になりますが、高温期が9日あればきちんと機能しているので一度確認してみましょう。この高温期は流産しやすい妊娠初期まで続き、胎盤が出来上がった安定期頃には体温が下がります。

妊娠後に体温が下がったら

妊娠後に体温が下がったら

妊娠すると、基礎体温は高い状態が継続されるようになります。妊娠検査薬は生理予定日から1週間過ぎてから反応を示しますので、試してみると良いでしょう。ただ、妊娠検査薬を試して陽性反応が出たとしても、完全に妊娠したと認定されるわけではありません。

産婦人科で検診を受け、胎動を確認できたら無事に妊娠と診断されます。ただ、妊娠してからもできれば基礎体温の計測は続けるようにしましょう。安定期に入るまでは、初期流産してしまう可能性もあるからです。

もし、高温期が続いていた基礎体温が急に下がるようなことがあれば、流産の危険が迫っている可能性があるので、すぐに病院で診てもらい対処することが可能になります。

また、身体に負担がかかっているときも体温が下がりはじめてしまいますので、無理をしないようにするためのブレーキとしても役立てることができるでしょう。

妊娠の確率を上げたい場合

妊娠の確率を上げたい場合

基礎体温を計測し続けていけば、排卵日を特定しやすくなりますし、妊娠の確率を上げることができます。ただ、基礎体温は季節の変わり目や体調などの影響を受けることもあるため、時に正しく反映されないこともあります。

そのため、基礎体温だけでは排卵日を特定しにくい時期が出てくるでしょう。そんな時は、排卵検査薬を併用すると排卵日を特定しやすくなります。

排卵検査薬に尿をかけて陽性反応が出れば、排卵日が近日中に起こるわかるため、よりタイミングを取りやすくなるでしょう。

排卵検査薬は、ドラックストアで購入できますが、必ず在籍している調剤師とやりとりする必要があります。プライバシーを守りたい方や、周囲に知られたくないという方は、インターネットで購入できますので調べてみると良いでしょう。外国製のものなら安い価格で販売されているので、排卵周期を把握したい方にとっても最適です。

基礎体温が安定しない場合

基礎体温が安定しない場合

基礎体温で排卵日を特定し、妊娠の確率を上げたいと思っていても、低温期や高温期がハッキリわかれておらず、いつも数値が安定しないという方もいらっしゃるでしょう。

その場合、ホルモン分泌に乱れが生じていたり、病気の影響を受けたりしている可能性があるため、一度病院で診てもらうようにしてください。

ホルモンのバランスが不安定になっている状態なら、低用量ピルなどで周期を安定させることで回復していきます。また、病気が関係している場合は早期に治療することで、元の基礎体温の周期に戻しやすくなるでしょう。

その他にも、ストレスや不摂生な生活習慣、過剰な喫煙や飲酒などによってもホルモンバランスは乱れてしまいます。早く妊娠したいという方こそ、早めに病院で診てもらうようにしましょう。

基礎体温の計測方法について

基礎体温の計測方法について

基礎体温を正確に把握するためには、計測方法も正しく行わなければなりません。基礎代謝以外の影響を受けてしまうと、体温に変化が生じてしまうため、目が覚めたら身体をできるだけ動かさずに体温を測るようにしましょう。

枕元に置いておけば、身体を起こしたりせずにすぐに基礎体温を計測することができます。また、同じ時間に計測するのが望ましいので、同じ時刻に目覚ましをかけておくようにしましょう。

基礎体温を計測したら、グラフに数値を書き込み、その時の気分や身体の調子を記入していきます。体温の数値と共に気持ちや身体の状態を書き込んでおけば、体温の変化でどのようなことが起きるか、予測がつきやすくなるでしょう。また、グラフにしておくことで基礎体温の変化も見やすくなるのでオススメです。

基礎体温を測る部位について

基礎体温を測る部位について

基礎体温は、舌下で計測するのが良いでしょう。体温を測るとき、ワキの下で計測する人が多いですが、体温計がずれやすく衣服などを挟んでしまうこともあるため、正確性に欠ける可能性があります。

舌下なら、ずれてしまう心配もありませんし体温も安定している場所なので、身体の些細な変化もキャッチしやすくなるでしょう。

より簡単に計測するには

基礎体温を計測することで、排卵日を予測して妊娠の確率を上げたり、妊娠の可能性を捉えたり、病気やホルモンバランスの乱れを特定したりすることができます。

しかし、毎日グラフに書き込むのは手間だと面倒に感じる方もいらっしゃるでしょう。そのような場合は、計測と同時に自動的にデータが保存される高機能な体温計を選んでみてはいかがでしょうか。

高機能な体温計なら、グラフ化する手間もありませんし、生理周期の乱れなども発見しやすくなります。手軽に計測を継続していくためにも、便利なアイテムを活用していくようにしましょう。

まとめ

基礎体温と妊娠の関係についてさまざまな情報を幅広くご紹介しました。基礎体温を知ることは、自分の体調や排卵、月経について知るということです。だからこそ、毎日計測し、この先も継続していけるようにしましょう。


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