生理前になると、しょっちゅう何かを食べていたりすることがありませんか。いつもは食事に気をつけているのに、生理前になるとお腹が空くのにつられてコントロールが出来ない方も少なくありません。実は生理前にお腹が空くのは、女性ホルモンの影響によるもので、月経前症候群の一症状です。

よって一時的なものですが、「ホルモンの影響だから仕方ない」とここで食べ過ぎてしまうと太ってしまったり、ダイエットに失敗してしまう可能性が出てきます。生理前にお腹が空いたらどう対処すればよいか、何を食べたら影響しないか、そもそもどうしてお腹が空くの?といった生理前の空腹に関する情報を詳しくご紹介します。

PR

生理前のホルモンバランス

生理前のホルモンバランス

生理前にお腹が空いた時の対策を考える前に、まず生理前の自分の体の状態がどうなっているのかを知る必要があります。

女性の心身の状態は女性ホルモンによって左右され、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期とホルモンバランスの変化によってそれぞれ4つの状態に分けられます。

月経期‐プロゲステロン・エストロゲンともに分泌が少ない

月経期

生理は、妊娠が起こらず不要となった子宮内膜が排出されることで発生します。生理中はプロゲステロン・エストロゲンともに、分泌量が生理周期の中で最も少なくなるのが特徴です。

生理中は不要なものを排出することに集中しますから、卵胞を育てるエストロゲンや妊娠に備えるプロゲステロンは、この時点では活躍する場がありません。

卵胞期‐エストロゲン分泌が増えてプロゲステロン分泌は少ない

卵胞期

月経が終わり、次の排卵に備えて準備し始める時期ですが、卵胞の成熟を促すのはエストラジオールと呼ばれるエストロゲンの一種です。

卵胞を大きくするためにどんどんエストロゲンが増えますが、プロゲステロンの役目はまだありませんので分泌量は少なめです。エストロゲン分泌量が増えるこの時期は調子がよくなりますから、女性にとっても一番過ごしやすい時期と言われています。

排卵期‐エストロゲンが急増しプロゲステロンが増え始める

排卵期

排卵は、生理周期の中で最も大事なポイントと言えるでしょう。排卵日前後はエストロゲン分泌量が急増して、確実な妊娠のために子宮の状態を整えますが、排卵日から数日経つと、今度は受精卵を着床させ妊娠状態を維持するためにプロゲステロンが増え始めます。

黄体期‐生理前はプロゲステロン分泌が多い

黄体期

生理前になるとエストロゲン(卵胞ホルモン)分泌量が急激に減少し、プロゲステロン(黄体ホルモン)分泌量が増えます。

生理前は排卵後にあたりますから、体は妊娠した場合に備えて体を温め、受精卵を体外に排出しないように体を機能させますが、その結果生理前はいつもと異なる不調が現れやすいのです。

ホルモンと自律神経の関係

ホルモンと自律神経の関係

また、ホルモン分泌と自律神経をつかさどる視床下部と脳下垂体はお互いに関係がありますから、女性ホルモンが変化すれば自律神経も影響を受けます。

ホルモン分泌変化が大きいと自律神経も乱れやすくなり、頭痛・肩こり・冷え・イライラなどの自律神経失調症の症状が現れるようになります。更年期とは異なり一時的なものですが、生理前の自律神経の乱れは、過食を含めた月経前症候群の症状の悪化を促す恐れがあります。

生理前の空腹の原因は

生理前の空腹の原因は

ホルモンバランスの変化を理解したところで、今度は生理前の空腹の原因を探っていきましょう。ホルモンには生理に関係する働き以外にも、さまざまな部分で体の機能に関わっています。

ホルモンの生理に関係する働きとその他の働きが絡み合って、生理前の空腹の原因につながります。

血糖値が上がりやすい

血糖値が上がりやすい

エストロゲンにはインスリンを効きやすくする働きがありますが、反対にプロゲステロンはインスリンの機能を鈍らせる働きがあります。

インスリンの機能が鈍れば血糖値は上がりやすくなり、体は血糖値を正常に戻そうと、インスリンを通常よりも多く分泌するようになります。ですから、血糖値があがっても多量のインスリンの働きで急激に血糖値が下がるため、お腹が空いたと感じるようになるのです。

ストレスが溜まっている

ストレスが溜まっている

仕事や家庭でストレスがたまると、それに対抗するためコルチゾールを増やします。コルチゾールは元々体内で糖の代謝に関係する大事な役割がありますが、インスリンの働きを抑える作用があり、過剰分泌されると上記のような機能性低血糖症に陥り、空腹を感じやすくなります。

ストレスを感じると甘いものに手が伸びてしまうのは、手っ取り早く血糖を増やそうと脳が命令しているのです。生理前に自分で止められないほど食べてしまうという方は、もしかしたらストレスが溜まっているのかもしれません。

エネルギー不足

エネルギー不足

生理前は、体が妊娠状態を維持しようとして子宮内膜を厚くしたり、子宮を温めるため血液が子宮周辺に多く集まります。このように生理前は、生理周期の他の時期よりも違った状態になるため、追加のエネルギーが必要となります。

ただ、体に十分なエネルギーを蓄えている方ならばどんどんエネルギーを供給できるため空腹になることも少ないですが、元々痩せていて筋肉量の少ない方はすぐにエネルギーとなる糖分が枯渇するため、頻繁にお腹が空くようになります。

セロトニンの減少

セロトニンの減少

生理前にエストロゲン分泌が減少すると、それとともにセロトニン分泌量も減っていきます。セロトニンは精神安定効果がある神経伝達物質ですが、セロトニンが減少するとその効果が薄れ、精神が不安定になりイライラするようになります。

その結果ストレスと同じ理由で、空腹が発生しやすくなるのです。また、セロトニンには満腹中枢を刺激して食べすぎを抑える働きがあり、セロトニンが少なくなれば満腹感を得づらくなるのも、空腹を感じる一因と言えます。

生理前の空腹を抑える方法は

生理前の空腹を抑える方法は

生理前はむくみや便秘で体重が増えがちです。そこで「この時期は体重が増えて当たり前」と考えてどんどん食べてしまうと、生理が始まって体重が元通りになるべき時期に減らない、なんてこともありえます。

生理前、食べ物が目の前にあると手が伸びてしまうという方は、体を動かして空腹を抑えるのがおススメです。

軽い運動が大切

軽い運動が大切

生理前の空腹は月経前症候群の一つに数えられますが、ウォーキング等軽い運動を行うことで、その症状を軽減することが出来ます。

運動は血流を促進し体温を上げることで自律神経の副交感神経が優位になり、月経前症候群の症状を和らげるだけでなく、体を動かせばストレス解消になって、ストレスによる過食も抑えられるでしょう。

ただ、激しい運動はエネルギーを消費し過ぎてしまう以外にも、低血糖が進んでしまう可能性もあるので、生理前は軽い運動のみに留めるのがベストです。

長時間の入浴は避けて

長時間の入浴は避けて

カロリーを消費できて体温を上げるには、運動よりもお風呂の方が手軽で簡単と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、自分が思っている以上にエネルギーを消費して体調が悪くなったり、汗をかきすぎて脱水のようになってしまう可能性があります。

いつもどおりの問題ない入浴であっても、生理前は影響が出ることも考えられるので、疲れている方や月経前症候群の症状が強い方は、この時期シャワーで済ますことも検討しておくと良いでしょう。

生理前に太らない食べ方は

生理前は水分などで体重が数キロ増えてしまう方もいますが、生理が始まれば体重は元に戻ります。しかし、生理前に空腹を抑えるために食べてしまうと体重が余計に増えてしまい、生理開始後に体重が減っても下の体重より太ってしまった、なんてことも十分ありえるのです。

しかし食べないのも良くありませんから、うまく食欲をコントロールして生理後に元の体重に戻るようにしたいですね。そこで太らない食べ方のポイントをご紹介します。

良く噛む習慣を

良く噛む習慣を

食事内容や回数を見直すのも大事ですが、まずは手軽な方法として良く噛むようにしてみましょう。噛む回数を増やし、時間をかければ満腹中枢が刺激されるので、うまくコントロールすれば少ない食事量で満腹感を得られます。

良く噛むと食事量を少なく出来る以外にも、唾液が沢山出るので歯周病対策や肥満対策といった、うれしい効果も実感できるようになるでしょう。ご飯やパンでは噛み応えがないので、するめや豆などたくさん噛まなければならない食材をおやつにしてみてはいかがでしょうか。

食事は回数を分けて取る

食事は回数を分けて取る

生理前は血糖値が上がりやすいので、一度の食事でエネルギーになりやすいご飯やパン・甘いものを沢山たべてしまうと、血糖値が急上昇します。

そうするとこの時期大量に分泌されるインスリンが過剰分泌となり、その後急激に低血糖に陥ります。このように高血糖と低血糖が繰り返されれば、体に良いわけがありません。

少しでも血糖値の変化を抑えるために、食事は回数を増やして一回の量を減らしましょう。もちろん栄養バランスは、食事ごとに偏らないよう気をつけましょう。

ビタミン・ミネラルをしっかりと

ビタミン・ミネラルをしっかりと

生理前の空腹は月経前症候群の一症状と言われています。月経前症候群は、個人差はありますが、イソフラボンやビタミンB6の摂取で症状を軽減できますので、大豆製品やレバー・卵・バナナ・さんまなどを食事やおやつに取り入れるよう意識しましょう。

それから食物繊維は血糖値上昇を抑える働きがあるだけでなく、生理前トラブルの便秘も解消してくれますから、生理前にはぜひ取り入れたい栄養分ですね。

また、カルシウムはイライラに効果的という風に、月経前症候群緩和効果のある栄養分は沢山ありますが、ダイエットをしている方が多い現在では不足しやすいビタミン・ミネラルですので、生理前は意識して食べるようにしましょう。

温かい飲み物を選ぶように

温かい飲み物を選ぶように

イライラしてお腹が空くという方は、ぜひ温かい飲み物を選ぶようにしましょう。体を温める食べ物や飲みものは、副交感神経を優位にして体を心をリラックスさせ、空腹を抑える作用があります。

そして食事以外に食べてしまうと体重増加の原因となりますから、やはり生理前の空腹には飲み物がおススメです。ただ、温かくてもコーヒーや紅茶はカフェインが入っていて体を冷やしてしまいますから、避けたほうが良いでしょう。

それよりも、栄養満点に加えてイソフラボンも沢山含まれているホット豆乳が一番です。甘みが欲しい時はハチミツをプラスしてくださいね。

食事時間を充実させる工夫を

食事時間を充実させる工夫を

スマホやテレビを見ながら食事をしていると、あっという間になくなって満腹感を得られません。満腹感が得られなければ再び食べてしまいますから、食事内容だけでなく食事時間も見直す必要があるでしょう。

まずはスマホやテレビはオフにして、食事に集中できるような環境を作ります。食事に集中できれば食べた内容もしっかり分かりますし、良く噛むようにすれば同じ食事量でも十分お腹がいっぱいになるでしょう。

また、誰かと一緒の食事は、それだけで楽しいですね。精神が充実すれば食事を沢山取らなくても満足できるようになりますから、友達や彼氏を食事に招待して今の食事時間を見直して改善していくようにしましょう。

我慢のしすぎは逆効果

我慢のしすぎは逆効果

空腹になっても「太るから」と我慢している方も多いことでしょう。しかし、この時期に空腹を我慢することはおススメできません。空腹は血糖値が下がっている状態ですから、そこでさらに我慢してしまうと機能性低血糖が悪化して、その他の月経前症候群の症状が悪化してしまう可能性があります。

また、空腹を我慢することでさらに空腹感が強くなるので、我慢しきれずに食べてしまうと血糖値が急激に上がります。

血糖値の急激な変動が続けば体に負担をかけますから、空腹になったら飴や低カロリーのおやつを食べるなど、体重にも血糖値にも響かないように対策を採りましょう。

リラックスの時間を大切に

リラックスの時間を大切に

自分がいくら「食べないようにしよう」と思っても、この時期は難しいものがあります。感情も不安定になりやすい時期なので、ちょっとしたおやつを食べても「食べ過ぎた」と自分を責めたりイライラしてしまい、空腹を強く感じてしまうでしょう。

まずはリラックスして、もし食べ過ぎてしまったとしてもネガティブに捉えないことが大事です。生理後の調子の良い時期に運動するなど、食べすぎをカバーする方法を前もって考えておけば、多少の食べすぎもストレスにはならないでしょう。この時期は、自分の思うようにならない時期と割り切って過ごすのが一番です。

まとめ

生理前の空腹はホルモンの変化で誰にでも起こりうるもので、コントロールしにくい厄介なものです。しかし、食事の仕方や運動などで、空腹を紛らわせたり抑えることが可能です。

生理前の時期をしっかり過ごせば、生理後に成果が現れる可能性がありますから、自分に出来る方法をまずは試してみましょう。


シェア