無排卵月経について知っておきたいこと

妊娠を望む方にとって、生理周期や排卵日は非常に重要なものです。生理周期が安定していれば、排卵日を特定しやすくなるため、妊娠の確率を上げることができます。

しかし、排卵日を狙っているのになかなか妊娠しない場合、何らかの原因が隠されていることが考えられます。いくつか考えられる原因の中で、特に注目したいのが「無排卵月経」です。

卵子が排卵されていないため、いくら排卵日を計算しタイミングをとっても妊娠することはできません。しかも、月経が起きているため無排卵だと気づきにくいケースが多いのが難点です。

そんな無排卵月経について、詳しい情報をご紹介していきますので、自分にあてはまるかどうか照らし合わせ、参考にしていただければと思います。

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無排卵月経とは

無排卵月経とは

無排卵月経とは、排卵が起きていないのに月経が来る状態のことを言います。通常、月経は排卵された卵子が受精しなかった場合、準備されていた子宮内膜の組織が不要となり、剥がれ落ちることで引き起こされます。

そのため、無排卵の状態だと月経は引き起こされないのが通常です。しかし、無排卵月経の場合は排卵が起きていなくても月経が引き起こされるため、無排卵だと気づきにくい部分があります。

無排卵だと気づかないままでは、いくらタイミングをとっても妊娠することはできないでしょう。

無排卵月経と月経の違いについて

無排卵月経と月経の違いについて

無排卵の状態だと、月経は引き起こされないのが通常です。ではなぜ、無排卵月経は起きてしまうのでしょうか。実は、無排卵月経と通常の月経は大きな違いがあります。それは、周期と月経が起きている期間の違いです。

通常の月経は、25日~38日周期で巡り、月経期間は3日~7日ほどです。しかし無排卵月経の場合、生理周期は乱れ2ヶ月近く月経が起きなかったり短い期間で月経が繰り返されたりします。

また、月経期間は長くなり10日以上少量の出血が続くようになるでしょう。月経周期が長かったり短かったりするような不順な状態が続く場合は、無排卵月経の可能性を考えるべきです。

無排卵月経の周期や症状について

生理不順が起きやすいという方は、無排卵月経が起きやすい可能性があります。では、どんな月経周期や症状があると無排卵の可能性が高いのでしょうか。

無排卵月経の可能性がある月経周期には、頻発月経、稀発月経、過短月経、過少月経、過長月経、過多月経などがあります。

頻発月経、稀発月経

頻発月経は、月経周期が24日以内と短い状態のことを言います。

稀発月経は、月経周期が39日以上と長い状態のことを言います。

過短月経,過長月経

過短月経は、月経期間が短く、1日~2日で経血の排出がストップし、終わってしまう状態のことを言います。

過長月経は、月経機関が長く、10日以上続き、経血量も少量の状態のことを言います。

過少月経,過多月経

過少月経は、経血量が極端に少なく、出血というよりも、おりものに茶色く酸化した経血がつく状態のことを言います。

過多月経は、経血量が極端に多く、夜用のナプキンでも間に合わず、1時間以内にナプキンを交換する必要がある状態のことを言います。

このような生理不順が頻繁に起きる場合は、無排卵月経の可能性を考えた方が良いでしょう。

無排卵月経が起きる原因は?

無排卵月経が起きる原因は?

生理が不順になりやすく、頻発月経、稀発月経、過短月経、過少月経、過長月経、過多月経などがある場合は、無排卵月経である可能性が高くなります。

では、無排卵月経はなぜ起きてしまうのでしょうか。無排卵の原因としては、無理なダイエット、激しい運動、ホルモンバランスの乱れ、卵巣機能障害、ストレスなどが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

無理なダイエットによる無排卵月経

無理なダイエットによる無排卵月経

無排卵月経を引き起こす原因として、無理なダイエットがあります。短期間で急激に体重を落とすダイエットや、食事制限が厳しいダイエットを行うと、卵子を排卵させないようにブレーキがかかることがあります。

これは、身体に必要なエネルギーが無理なダイエットに供給されなくなったため飢餓状態となり、次の子孫を残すために排卵するよりも、今の生命を維持することを優先しようとするからです。

無排卵月経が続くと、やがて無月経となり月経までもストップしてしまいますので、ダイエットのやりすぎには注意しましょう。

体重が回復し、規則正しく栄養を補給することができれば、再び排卵は引き起こされ通常通りの月経に戻っていきますが、稀にそのまま無排卵月経となることもあります。自己流のダイエットは危険ですので、トレーナーや医師の指示の元、安全に行うようにしましょう。

激しい運動による無排卵月経

激しい運動による無排卵月経

激しい運動も無排卵月経の原因となることがあります。軽い運動であれば生理痛を和らげたり生理周期を整えてくれたりすることもありますが、激しい運動だと身体を酷使するため、大きな負担になります。

特に、長距離を走るマラソンやサッカーなどのスポーツは体力を消耗しやすく体脂肪や体重も減ってしまいます、すると、無理なダイエットと同じように身体が生命維持のためにエネルギーを優先しようとするため、無排卵月経となったり、無月経となったりしてしまうのです。

無月経が続くと、骨がスカスカの状態になる骨粗しょう症を引き起こす可能性もあります。無排卵月経や無月経が続く場合、競技生命にかかわる可能性もあるので練習のやりすぎや激しいトレーニングのしすぎには注意するようにしましょう。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れ

無排卵月経は、ホルモンバランスの乱れによっても引き起こされます。排卵や月経は、ホルモンの分泌によってコントロールされているため、ホルモンバランスが崩れてしまうと、無排卵月経となることもあります。

排卵を起こすには、卵胞ホルモン(エストロゲン)が十分に分泌されているときに、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されることで刺激となり卵巣から卵子が排卵される仕組みとなっています。

しかし、黄体機能不全により黄体ホルモン(プロゲステロン)が十分に分泌されなければ卵子は排卵されず、月経周期も乱れてしまいます。

ホルモンバランスを崩す原因としては、不規則な生活や、暴飲暴食、過剰な喫煙などが挙げられます。月経周期が乱れやすく、無排卵月経の可能性が高い方は、普段の生活を見直しホルモンバランスを整えるようにしましょう。

卵巣機能障害による無排卵月経

卵巣機能障害による無排卵月経

無排卵月経は、卵巣機能障害によっても引き起こされます。卵巣にたくさん卵子はあるのに、何らかの原因で排卵が起きないのは卵巣の機能に問題があるからです。

卵巣が脳下垂体から排卵を促す指示を受け取れない場合や、卵巣が排卵を促すホルモンを分泌できない場合、また脳下垂体そのものに支障がある場合、排卵はストップしてしまいます。

排卵が起こらない状態が続くと、多嚢胞性卵巣症候群と診断されるようになります。多嚢胞性卵巣症候群は、卵巣に排卵されるべき卵子はたくさん育っているのに、排卵が起きず卵巣が腫れた状態になることです。

また、無排卵となる原因として高プロラクチン血症がありますが、これは授乳期に分泌されるプロラクチンが異常に分泌されることから引き起こされます。プロラクチンの数値が高くなると、母乳を出そうとするため、排卵や月経を止めようとする作用が働くのです。

ストレスによる無排卵月経

ストレスによる無排卵月経

無排卵月経はストレスによっても引き起こされてしまいます。転職したり、引っ越しをしたりと環境が変わったことでも無排卵月経は起きてしまいますし、人間関係や仕事、家庭環境でストレスを抱えている方もそうなる可能性はあります。

ストレスという言葉は曖昧な部分がありますが、ストレスが身体に与える影響は甚大です。ストレスが溜まれば、ホルモンバランスも乱してしまいますし、卵巣の機能にも影響が出てきます。

また、摂食障害や過食障害などもストレスから引き起こされることもあるでしょう。激しい運動も、身体にストレスがかかっているとも考えられます。つまり、ストレスとなるものは身体に良くない影響を与えるということです。

上手く発散させ、溜め込まないことが重要ですので、自分なりの発散方法を模索し身に着けておけるようにしましょう。

産後は無排卵月経が起こりやすい

産後は無排卵月経が起こりやすい

妊娠・出産時のホルモン分泌は、生理時よりも大きく変化します。妊娠中に急増した女性ホルモンは、出産と同時に生理が起こらなくなる状態まで減少します。

これは生理周期よりも母乳を作ることを優先した体の変化ですが、母乳が出る方は産後7ヶ月ごろから、母乳をストップしてミルクを上げている方は更に早い時期から、次の妊娠に備えて再び生理が始まるようになります。

ただ、卵巣機能が十分に回復していない中での生理再開は、無排卵月経であることが多いです。そうであっても、生理が3回くれば9割以上の方に排卵が起こっているので、あまり心配しないようにしてください。

無排卵月経の見つけ方

無排卵月経の見つけ方

無排卵月経はさまざまな原因により引き起こされますが、自分が無排卵月経かどうか調べるためにはどうすれば良いのでしょうか。まず、簡単な方法として基礎体温を計測してみるということがあります。

基礎体温はホルモンの影響により変動するため、計測することで排卵が起きているかどうかを把握することができるのです。

女性の月経周期は28日が平均とされていますが、そのうち前半の14日は卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され基礎体温は低温相と位置付けられます。また、後半の14日は黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、基礎体温は低温相と比べると0.3℃以上上昇し高温相とされます。

それぞれの分泌期間が切り替わるタイミングで排卵は引き起こされるため、基礎体温が二相に分かれていなければ、無排卵月経である可能性は高くなるでしょう。

基礎体温のパターンでわかる?

基礎体温がバラバラ

基礎体温を計測することで、無排卵月経かどうかを知ることができます。排卵は、低温相から高温相に切り替わるタイミングで引き起こされますが、基礎体温がバラバラの方は無排卵となる可能性があります。

高温相が短い

無排卵月経と診断されやすい基礎体温のパターンとして、高温相が短い場合は注意が必要です。高温相は14日ほど継続するものですが、10日以下と短くなる場合、黄体機能不全である可能性が高く無排卵となる可能性があります。

また、排卵が起きたとしても着床しにくいため妊娠しづらい部分があるでしょう。また、基礎体温のパターンとして、高温期の体温が不安定となっている場合も注意が必要です。高温期が安定していないのも黄体機能不全である可能性が高いため、排卵や着床が不成立になりやすくなります。

高温相が無く基礎体温が平坦な場合

そして、最も無排卵月経の可能性が高いのが、高温相が無く基礎体温が平坦な場合です。黄体ホルモンが十分に分泌されていないため体温が上がっていないということになります。黄体ホルモンが分泌されなければ、排卵は引き起こされませんので、無排卵月経となる可能性が高いでしょう。

排卵検査薬で無排卵を診断

排卵検査薬で無排卵を診断

無排卵月経かどうか調べる方法として、基礎体温をチェックするということがありますが、計測の手間もかかりますし数値も微量で変動するためなかなか分かりづらい部分があります。

そんな時は、排卵検査薬を試してみてはいかがでしょうか。排卵検査薬は、排卵日が近づいているときに陽性反応を示すものなので、反応がなければ無排卵となっている可能性が高くなります。インターネットで簡単に購入できるので、一度試してみると良いでしょう。

無排卵月経の治療方法について

無排卵月経の治療方法について

無排卵月経である可能性が高いと感じたら、早めに病院で診察を受け、治療を開始しましょう。無排卵月経の治療方法としては、低用量ピルを使った方法、排卵誘発剤を使った方法、漢方薬を使った方法などがあります。

医師の指示に従い、治療をきちんと継続することも大切ですが、同時に毎日の生活習慣も見直していきましょう。

無排卵月経はストレスや不規則な生活から引き起こされることが多いため、治療で一時的に良くなったとしてもまた再発してしまうことがあるからです。また、無排卵月経の原因が病気である可能性もあるので、それも見据えて早めに病院で診察を受けるようにしましょう。

病気が関係している場合、早期発見と早期治療が重要になります。放置しておくと不妊に繋がる恐れもあるため、早めに行動するようにしましょう。

まとめ

無排卵月経のメカニズムや症状、原因などについて幅広くご紹介しました。生理が来ているから大丈夫だと無排卵月経に気づかないケースが多いため、まずは基礎体温を測ることから把握していきましょう。妊娠を望む方なら、排卵検査薬を試してみるのもオススメです。

基礎体温は、無排卵かどうかを調べるためだけでなくさまざまな身体の変化や不調も発見することができます。女性の身体は繊細ですから、体調管理の為にも基礎体温の計測を続けるようにしましょう。さまざまな情報を知り、無排卵月経をいち早く発見し治していってください。


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