アフターピルについて知っておきたいこと

みなさんは「アフターピル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。アフターピルは、危険日に性交して避妊に失敗したときに服用する緊急用のピルのことです。

通常、ピルは長い期間服用し続けることで避妊効果を得ることができますが、望まない妊娠を避けるために性交の後でも妊娠を避けられるよう開発されました。

アフターピルってどう飲めばいいの?気になる副作用は?どこで手に入るの?などさまざまな疑問が湧きあがってくることと思います。そこで、アフターピルに関するさまざまな情報を詳しくご紹介していきましょう。

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アフターピルってどんな薬?

アフターピルってどんな薬?

アフターピルは、避妊に失敗した場合に行う緊急避妊用のピルです。モーニングアフターピルと言われることもあります。そのため、通常のピルとは異なり非常に強い作用を引き起こします。

ピルには、高用量ピル、中用量ピル、低用量ピルの3種類がありますが、アフターピルとして使われるのは中用量ピルです。また 緊急避妊専用(レボノルゲストレル)のピルがあります。

ピルの容量の違いについて

ピルの容量の違いについて

ピルには、高用量~低用量までさまざまなピルがありますが、その違いはどこにあるのでしょうか。それは、含まれているホルモン量に違いがあります。

卵胞ホルモンの50マイクログラムを越えて錠剤に含まれているものは「高用量ピル」。

ちょうど50マイクログラム錠剤に含まれているものは「中用量ピル」。

そして錠剤に含まれているのが50マイクログラム未満のものは「低用量ピル」に分類されています。一般的に、ピルと言えば低用量ピルのことを指し、産婦人科でも幅広く使われています。

アフターピルの飲むタイミング

アフターピルの飲むタイミング

アフターピルは、避妊に失敗したときに使う緊急避妊用のピルです。

しかし、使い方を間違えると効果が半減してしまいますので、注意が必要です。

基本的にアフターピルは、性交から72時間以内に服用する必要があります。

これは、卵子に精子が到着し、受精して着床することを防げるギリギリの時間です。

アフターピルの服用は、早ければ早いほど効果が高くなると言われていますので、望まない妊娠を避けたい場合は性交からすぐにアフターピルを服用するようにしましょう。

アフターピルの種類について

アフターピルには、2つの種類がありそれぞれ飲み方は異なります。現在では、ヤッペ法とノルレボという2つの方法によりアフターピルが服用されています。

ヤッペ法について

ヤッペ法について

ヤッペ法では、性交してから72時間以内に中用量ピルをアフターピルとして2錠を服用します。そして、12時間経過した後に再び中用量ピルを2錠服用します。

最初に服用は、性交から72時間以内が理想ですが、最大で性交から120時間以内であれば効果は低下するものの効き目があると言われています。

ノルレボと比べると費用が安いですが、12時間後の服用を忘れてしまうとピルの効果が得られないリスクが高まることと、副作用が強く出てしまうことから、最近は選択しない傾向にあります。

ヤッペ法によるアフターピルの服用では、吐き気が強く出ると言われており、人によってはめまいや倦怠感などに苦しめらることもあります。

ノルレボについて

ノルレボについて

アフターピルとして、2011年から適用されるようになったのがノルレボです。ノルレボは、日本国内初の緊急避妊薬(レボノルゲストレル)として承認されました。

ヤッペ法では吐き気などの副作用が強く出て身体に負担がかかるだけでなく、2回に分けて服用することから飲み忘れのリスクもあり、避妊率が落ちてしまうことが問題視されていました。それを改善させたのが、ノルレボです。

ノルレボは、性交してから72時間以内にノルレボ錠を2錠飲みます。1回の服用で済むので、吐き気などの副作用が出にくく、身体の負担が少ないのがメリットです。

ノルレボの効果として推奨されているのは、性交から72時間以内ですが、最大で性交から120時間以内であれば効果は低下するものの効き目があると言われています。

避妊率について

避妊率について

アフターピルを服用することで、望まない妊娠を避けることができますが、残念ながらヤッペ法もノルレボも100%の避妊率ではありません。避妊率は、ヤッペ法だと75%前後、ノルレボが84%前後と、ややノルレボの方が高い確率となっています。

ただ、この数字は性交から72時間以内に正しく服用した場合の数字で、120時間以内の服用になると60%にまで避妊率は落ち込んでしまいます。

アフターピル失敗の原因

アフターピルを服用しても絶対に妊娠しないわけではありません。その原因はどこにあるのでしょうか。

一番多いのが薬の飲み忘れで、2回に分けて服用するヤッペ法では服用の間隔が12時間空くため、つい忘れてしまうパターンです。現在は副作用が少なく避妊率の高いノルレボという方法があるので、服用する場合はそちらを選ぶようにしましょう。

また、アフターピルは吐き気やめまいなどの副作用が出ますが、服用後2時間以内に吐いてしまうとピルの成分が体に十分吸収されていないため、ピルの効果が出ない事があります。

吐く症状はピルの副作用だけでなくアルコールの過剰摂取でも現れますので、ピルを飲んだ後は十分注意しましょう。

アフターピルを飲むとどうなる?

アフターピルを飲むとどうなる?

アフターピルを飲むと、身体にはどんな変化が起きるのでしょうか。アフターピルの服用が72時間以内と推奨されているのは受精卵が着床をしないようにするためです。

避妊せずに危険日に性交して、受精してしまった場合、7日間かけて子宮内膜に着床します。妊娠は、受精卵が着床した状態のことを言いますので、アフターピルで子宮内膜を無理やりはがして着床しないようにするのです。

アフターピルを服用すると、数日で生理の症状が引き起こされるようになります。これは、子宮内膜がアフターピルの効果により強制的に剥がれ、生理と同じような状態が引き起こされているという証です。

アフターピルを飲んで、5日ほどで生理が起きる人もいれば、2週間ごに生理が起きる人もいます。基本的に、アフターピルを飲んで3週間以内か、生理予定日と同じタイミングで生理が起きれば避妊は成功したと言えるでしょう。

生理にずれがあるのは何故?

アフターピルを飲むと、数日後~3週間以内に生理症状が現れます。避妊を望む人にとっては、早く生理が起きてほしいと願いますが、人によって大きく違いが出るのは何故なのでしょうか。

それは、アフターピルを飲んだタイミングが、排卵前か排卵後かによって生理が起きる時期が大きく開いてきます。排卵前にアフターピルを服用した場合、数日後に出血が起こるなど比較的早い時期になることが多くなります。

しかし、排卵後に服用した場合は出血がおこる時期は遅くなり、生理予定日が来る頃に出血が起きる場合が多いため、モヤモヤしてしまう時期が長引く傾向があるでしょう。

ちなみに、生理直後にアフターピルを服用した場合、次の生理予定日を1週間くらい過ぎてから出血が起きることがあるので、飲むタイミングによって出血の時期が違うことを覚えておきましょう。

出血が起きない場合

アフターピルを飲むと、数日後~3週間以内に出血が起きることがほとんどです。しかし、3週間以上経過しても出血(生理)が確認できない場合は、一度妊娠検査薬を試すようにしてください。

アフターピルの効果は100%ではありませんので、妊娠している可能性もあるからです。また、アフターピルを飲んで出血したものの出血量が極端に少ない場合は、着床出血の可能性もあります。

出血量が少ない場合も、一度妊娠検査薬を試すようにしましょう。ちなみに、アフターピルを服用してしまったとしても、胎児の発育に影響が出ることはないとされています。

服用に関する注意点

服用に関する注意点

アフターピルを服用する場合、きちんとルールを守る必要があります。ひとつは服用するタイミングで、72時間以内が理想です。

決められた錠剤数を守り、飲むタイミングも間違えないようにしましょう。確実に避妊したいからと錠剤を多めに飲んだりすると、身体に深刻な影響が出てくる恐れもあります。

また、普段服用している薬がある場合は医師に申告し、できれば薬の併用は避けた方が良いでしょう。

アフターピルを服用できない人とは?

アフターピルを服用できない人とは?

アフターピルは含まれている女性ホルモン量が異なるだけで、低用量ピルと一緒です。ですからアフターピルの服用が禁止されている方は、低用量ピルが禁止されている方と同じと考えてよいでしょう。

まず、ピルは血栓ができる副作用があるため、そうなった場合に重症となる35歳以上のヘビースモーカー、高血圧、糖尿病の方には処方できません。

また、妊娠中の方はすでに女性ホルモンが多く分泌されている状態なので、アフターピルを服用すると赤ちゃんへの影響はありませんがお母さんへの悪影響が考えられます。その他、子宮体がんや偏頭痛の持病がある方・肥満の方・手術後または手術予定の方も服用できませんので、一度病院で検査してもらうのが確実でしょう。

喫煙者は注意が必要

喫煙者は注意

アフターピルだけに限らず、ピルを服用する人ならできるだけ喫煙は控えた方が安心です。ピルには血液を固まらせやすくする作用があるため、血栓が発生しやすく心臓や循環器系に影響が出る可能性があるからです。

長い期間喫煙を行っており、1日に15本以上吸うという場合は、副作用のリスクを考え、アフターピルを処方してもらえない可能性もあるので注意しましょう。

実際に、喫煙者や高血圧などの症状がある人がピルを服用することで、死亡した例もあります。アフターピルは強い薬だからこそ、慎重に服用可能かどうかを判断してもらう必要があると言えます。

服用前の妊娠検査について

服用前の妊娠検査について

アフターピルは、避妊に失敗した場合に飲む緊急用の薬です。しかし、アフターピルを飲む前には、一度妊娠検査をしておいた方が良いでしょう。

僅かな確率で、前回の排卵日に妊娠している可能性があるからです。全開の排卵日で妊娠している場合、アフターピルを服用しても生理は引き起こされません。

妊娠すると普段の10倍以上の女性ホルモンが分泌されるため、アフターピルであっても太刀打ちできないからです。普段からまあり避妊をしていない方の場合、気づかないうちに妊娠している可能性もあるので、一度調べてからアフターピルを服用するようにしましょう。

気になる費用について

気になる費用について

緊急用の避妊薬として服用されるアフターピルですが、気になる費用はどれくらいするのでしょうか。アフターピルは病院で処方される薬なので、初診料や診察料もかかります。

病院により違いはありますが、ヤッペ法なら1万円前後、ノルレボなら1万5千円~2万円くらいになるでしょう。保険が適用されないため、1回のアフターピルで高い費用を支払う必要が出ています。

身体への負担もありますので、本当に避妊が必要かどうかよく検討したうえで服用するようにしましょう。

市販のアフターピルはあるの?

市販のアフターピルはあるの?

アフターピルは医者から処方してもらうのが一般的です。しかし忙しかったり恥ずかしい、と受診に戸惑う方も多いです。またピル代が高額なこともあって、中には輸入代行業者から海外製アフターピルの注文を考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、生理状態の詳細は自分では分かりませんから、ただ安いからと海外のアフターピルを服用してしまうと、体調に不具合が起きる可能性も捨て切れません。元々アフターピルはホルモン成分が多く含まれていますから、体質によっては副作用が強く出てしまう方もいるでしょう。

以前海外で飲んだ事があって問題ないという方以外は、病院を受診して検査してから、アフターピルを処方してもらうのがベストです。

低用量ピルのススメ

アフターピルは、緊急用の避妊薬なので、いざという時に非常に頼りになります。しかし、強い薬なので何度も服用するのは身体への負担が心配です。

妊娠を望まないのであれば、普段から低用量ピルを服用してみてはいかがでしょうか。低用量ピルなら、副作用も少なく避妊の確率も上がりますし、費用もアフターピルに比べると低く抑えることができます。

低用量ピルの服用方法について

低用量ピルの服用方法について

低用量ピルは、副作用のことを考えて開発されたピルなので、比較的身体に優しく効いてきます。低用量ピルの飲み方としては、基本的に1日1錠を1回飲み、21日間続けていきます。

21日間飲み続けた後は、7日間休薬する時間を設け、それが終わると再び21日間ピルを飲み続けていくのを繰り返していきます。

7日間休薬している期間は、生理が起きるためピルを服用している間は妊娠する可能性は極めて低いと言えるでしょう。

ただ、低用量ピルは含まれているホルモン量が最低限まで抑えられていますので、飲み忘れが発生すると避妊の効果が薄れてしまうことがあります。

また、ピルの飲み忘れから子宮内膜が剥がれ落ち不正出血に繋がる可能性もあるので、きちんと管理しながら飲むようにしましょう。

低用量ピルのシートについて

アフターピルは、性交から72時間以内に2錠のピルを服用しますが、低用量ピルの場合、1日1回1錠を21日間続けるので、シートで錠剤が渡されることがほとんどです。

1シートに21錠のピル

低用量ピルのシートは、1シートに21錠のピルが含まれているタイプ

シートに28錠ピル

1シートに28錠のピルが含まれているタイプがあります。

2つの種類がありますが、実はシートに含まれているピルの錠剤は21錠で同じです。28錠のシートの場合、21錠のピルに偽薬7錠が組み合わされています。休薬期間でピルを飲む習慣が薄れ、服用のサイクルがずれてしまわないようにするためです。

同じように錠剤を飲んでも、休薬期間に飲む偽薬にはホルモンが含まれていないため、同じように生理が引き起こされる仕組みとなっているのです。

ただ、ピルを飲んでいる間は生理が来ないという気持ちが強いと、偽薬を飲んでも生理が来ないこともありますので、28錠のシートを選んで生理が起きにくいという方は、21錠のシートでメリハリをつけるようにすると良いでしょう。

まとめ

アフターピルについての情報を詳しくご紹介しました。危険日に避妊に失敗した人が飲むものなので、アフターピルは強い作用を引き起こします。副作用の心配もありますので、本当に緊急の場合にのみ服用するようにしましょう。

また、ピルには血液を固まらせる副作用があるため、心臓や循環器系に影響が出る恐れもあります。避妊に成功しても身体に大きな影響が出る可能性もあるので、そのリスクを充分理解したうえで服用するようにしましょう。

妊娠を望まないのであれば、低用量ピルが安全で確実です。これを機に、避妊についてもう一度真剣に考えてみてくださいね。

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