プロゲステロン が減る、増えるとどうなるの?生理や妊娠などの影響は?

プロゲステロンはエストロゲンと並び、女性の生理と妊娠に密接に関わる、非常に大切な女性ホルモンです。黄体ホルモンとも呼ばれるプロゲステロンの主なはたらきは、妊娠を継続させること。

女性の生理周期の中でプロゲステロンがもっとも多く分泌されるのは黄体期。排卵後からの約2週間、プロゲステロンは基礎体温を高く保ち、妊娠しやすい環境を整えます。

女性なら必ず備えておきたいプロゲステロンに関する知識。プロゲステロンとは何か?から、プロゲステロンの増減により、生理や妊娠にどのような影響があるのか、など、プロゲステロンに関して知っておきたいことを幅広くご紹介していきますので、参考にしていただければと思います。

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プロゲステロンとは?

プロゲステロンとは?

プロゲステロンとは黄体ホルモンのことを指します。もう一つの女性ホルモン「エストロゲン」と並び、女性の生理や妊娠にとって非常に大きな役割を果たすホルモンになります。プロゲステロンがもっとも活発に分泌される時期は、黄体期と呼ばれます。黄体期は女性の生理周期の後半部分に当たり、これは排卵期の次に起こります。

プロゲステロンの分泌

プロゲステロンの分泌

プロゲステロンの分泌の仕組みについて見ていきましょう。卵巣にある卵子の入った袋は卵胞と呼ばれています。

排卵とはこの卵胞から卵子が卵管に排出されること。卵子の出て行ったあとの卵胞はその後黄体化し、ここからプロゲステロンというホルモンが分泌されるようになります。

プロゲステロンが分泌される時期とは?

プロゲステロンが分泌される時期とは?

プロゲステロンは黄体化した卵胞から分泌されます。排卵後二週間程度分泌が続き、受精・着床が起こらなかった場合は、生理の開始とともに分泌が徐々に減っていきます。

反対に受精・着床が行われ、妊娠が成立した場合にはプロゲステロンの分泌はさらに増え、妊娠の継続を支えます。卵巣からのプロゲステロンの分泌は引き続き行われますが、妊娠16週目頃になると今度は胎盤からプロゲステロンが分泌されるようになります。

プロゲステロンの分泌量の変化

プロゲステロンの分泌量の変化

女性の生理周期は四つの時期に分けることが出来ます。これらはそれぞれ月経期・卵胞期・排卵期・黄体期と呼ばれていますが、プロゲステロンの分泌が活発になるのは、黄体期。排卵日以降にぐっと分泌が増え、次の生理が始まるまでの間がもっとも盛んに分泌される時期になります。

基礎体温とプロゲステロンの関係

基礎体温とプロゲステロンの関係

生理が始まってから再び黄体期を迎えるまでの間はプロゲステロンの分泌量の少ない時期。この時期の基礎体温は低温期を示しますが、黄体期に入りプロゲステロンの分泌が盛んになると基礎体温は高温期を維持します。

基礎体温に変化が感じられない場合、高温期が続かない場合、高温期と低温期を不規則に移動する場合などは、黄体機能不全も疑われます。妊娠を希望しているにしろ、いないにしろ、普段から基礎体温を記録する習慣をつけておきましょう。

プロゲステロンのはたらきとは?

プロゲステロンのはたらきについて詳しく見ていきましょう。プロゲステロンのもっとも重要な機能は、子宮内膜を着床しやすく整えること。そして受精卵が着床したあとは、妊娠の状態が滞りなく継続していくよう、手助けを行います。

基礎体温を上げる

基礎体温を上げる

プロゲステロンは基礎体温を高くします。体温を上げることにより、体の血流が良くなり、子宮に栄養分に溢れた血液が集まりやすくなります。

子宮内膜および子宮筋を妊娠に相応しい状態に整える

子宮内膜および子宮筋を妊娠に相応しい状態に整える

プロゲステロンは子宮内膜や子宮筋の状態を整え、妊娠が継続していくように作用します。

乳腺を発達させる

乳腺を発達させる

プロゲステロンには乳腺を発達させるはたらきもあります。エストロゲンもまた乳腺の増殖に関わっていますので、プロゲステロンとエステロゲン、二つの女性ホルモンのはたらきにより、乳腺の増殖および発達が行われることになります。

その他のはたらき

妊娠を継続させるのが主なはたらきのプロゲステロンですが、その他にも健康や美容に重大な影響を与える作用があります。たとえば体脂肪や血糖値の数値を下げること、利尿作用、体内のホルモンバランスの調整など、プロゲステロンのはたらきはさまざまです。

黄体期の特徴、症状は?

生理周期の中でプロゲステロンの分泌が急激に多くなる時期を「黄体期」と呼びます。黄体期は排卵期の次に来るもので、エストロゲンの分泌が盛んな卵胞期とはさまざな点が異なります。プロゲステロンの分泌の多い黄体期の特徴について詳しくまとめてみました。

情緒不安定になる

情緒不安定になる

黄体期にはそれまで優勢だったエストロゲンに代わって、プロゲステロンの分泌が増える時期。二つのホルモンの分泌量に急な変化が生じることにより、気持ちが不安定になったり、気分の落ち込みやイライラを感じやすくなります。ホルモンバランスが急激に崩れることがその原因です。

眠気やだるさなど風邪に似た症状

眠気やだるさなど風邪に似た症状

プロゲステロンの分泌量の増加に伴い、低温期に比べると体温が高くなっているのが黄体期の特徴。体温が高めになり、体全体が妊娠に備え整えられていく時期ですので、眠気やだるさを感じる方もいます。眠気やだるさは、生理予定日が近づくにつれてさらに症状の度合いが大きくなっていきます。

肌荒れや吹き出物などが出来やすい

ホルモンバランスが崩れることにより、肌荒れが起きやすい時期です。胃腸の調子が悪くなる方も多い時期で、吹き出物やにきびが出来ることもあります。

月経前症候群の症状

詳しく:生理前の月経前症候群について知っておきたいこと

プロゲステロンの数値が低いとどうなる?

プロゲステロンの分泌が減ると妊娠しにくいといわれています。子宮の状態を妊娠に相応しい状態に維持することがプロゲステロンの主な役割。プロゲステロンが減ることにより、子宮内膜が十二分な厚さにならないため、受精卵が着床しにくくかったり、またたとえ着床したとしても、その後妊娠の継続が難しくなったりすることがあります。

プロゲステロンが低い場合

プロゲステロンが低い場合

プロゲステロンが低い場合、妊娠しにくいといわれていますので、妊娠を希望している方にとっては、プロゲステロンの数値が適正かどうか非常に気になるものです。

数値が適正なものかどうかを確認するには、ホルモン数値を検査しなければなりません。プロゲステロンの数値を検査することにより、プロゲステロンの数値の低さが不妊につながっているかどうか、医師の診断を仰ぐことが可能になります。

プロゲステロンが低い兆候とは?

プロゲステロンが低い兆候とは?

プロゲステロンの数値が低い場合の兆候とはどのようなものでしょうか。まず挙げられるのが高温期が9日間以内と短いこと。生理周期が正常な方の場合、高温期は約2週間ほど続きます。

しかしプロゲステロンの数値が低い場合、基礎体温が高温期を維持できずにすぐに下がってきてしまいます。他にも高温期と低温期の差が極端に少ない場合も、プロゲステロンの数値が低いことが疑われます。

プロゲステロンの正常値とは?

プロゲステロンの数値は生理周期を通じて変化します。もっとも分泌の多いのが黄体期ですが、この黄体期のプロゲステロンの数値が10ng/ml未満の場合、プロゲステロンの数値を上げる必要があります。

ただし、実際に黄体機能不全かどうかの診断は、黄体期のプロゲステロンの数値だけでなく、子宮内膜の厚さやその他のホルモンの分泌量など、他の要素も考慮に入れて総合的に診断されることになります。

プロゲステロンの数値と黄体機能不全の関係

プロゲステロンの数値と黄体機能不全の関係

プロゲステロンの数値が低くなる原因を挙げてみましょう。プロゲステロンの分泌が少ない状態は黄体機能不全と呼ばれています。

黄体機能不全の兆候として挙げられるのは次の四つ。子宮内膜に十分な厚さがないこと、高温期が9日間以内と短いこと、高温期と低温期の体温差が0.3℃以内、そしてプロゲステロンの黄体期の分泌量が10ng/mlに満たないことが挙げられます。

黄体機能不全の原因とは?

卵胞

黄体機能不全の原因として挙げられるのは、卵胞が正常に発育していないこと。黄体期のプロゲステロンは、卵子が放出されたあとの卵胞が黄体化し、内分泌組織が形成されることにより、分泌が行われます。このため、卵胞が十分に発育していなければ、プロゲステロンの分泌量も減ってしまいます。

卵胞が十分に発育しない理由は、卵胞刺激ホルモンの分泌が少ないことにあると考えられます。これに加えて黄体形成ホルモンの分泌量が少ないことや、子宮内膜のプロゲステロンに対する感受性が少ないことなども、黄体機能不全の原因になります。

黄体機能不全の治療法とは?

黄体機能不全の治療法とは?

黄体機能不全の治療として通常用いられるのは、排卵誘発剤の服用やプロゲステロンの服用など。排卵誘発剤が用いられるのは、卵胞の発育が未熟と考えられるとき。排卵誘発剤を服用することにより、卵胞の発育を促します。

排卵が行われたあとの治療は、絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)などを投与することにより、プロゲステロンが機能している状態を保ちます。

プロゲステロンを増やすために注意したいこと

プロゲステロンを増やすために注意したいこと

プロゲステロンの分泌を増やすには、日常的な生活習慣にも気をつけなければなりません。プロゲステロンの数値を検査した結果、黄体機能不全が不妊の原因になっていると診断された場合には、医師の指示に従い黄体機能不全の治療を行うことになります。

しかしプロゲステロンの数値が黄体機能不全と診断されるには至らない場合、日常的な生活習慣を改善することにより、体のホルモンバランスを整え、プロゲステロンの数値を増やすことも可能です。

ストレスや過労を減らす

ストレスや過労を減らす

女性ホルモンの分泌と自律神経とは密接な関係を持っています。自律神経は交感神経と副交感神経から成りますが、自律神経の中枢は脳の視床下部にあります。

脳の視床下部は、女性ホルモンを分泌させるための指令も出される大切な器官。つまり自律神経の乱れと女性ホルモンの分泌の乱れは相互に関係しているといえます。

自律神経と女性ホルモンの相互関係

自律神経のバランスの乱れは、体全体のバランスの乱れにもつながり、ひいては女性ホルモンの分泌減にもつながります。反対にプロゲステロンなどのホルモン分泌の減少自体もまた、自律神経の乱れにつながります。

ストレスや過労により、自律神経のバランスが崩れていると、プロゲステロンやエストロゲンの分泌も正常に行われなくなる恐れがあります。ホルモンの正常な分泌を目指すには、体調を整え、自律神経に乱れが生じないように注意しましょう。

食生活に配慮する

食生活に配慮する

美肌効果のある栄養素のひとつにビタミンEがあります。ビタミンEには抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果があります。また血流を良くする効果がありますので、脳内の血行促進も期待できます。脳内の血行が促進されることにより、性腺刺激ホルモンの分泌も活発になり、プロゲストロンやエストロゲンといった女性ホルモンの分泌の活性化も期待できます。

プロゲステロンとエストロゲンの関係とは?

プロゲステロンとエストロゲンの関係とは?

プロゲステロンの主な作用は妊娠を継続させていくことにありますが、プロゲステロンには他にもさまざまな作用があります。

女性の生理や妊娠にはプロゲステロンの他にエストロゲンの分泌も欠かせませんが、エストロゲンの過剰分泌は、子宮内膜症や子宮体がんの原因につながることもあります。プロゲステロンはエステロゲンの作用と拮抗することで、エストロゲンの分泌が過剰にならないように調整する役目も果たします。

プロゲステロンが増えるとどうなる?

プロゲステロンが増えるとどうなる?

プロゲステロンが不足するとさまざまな弊害があらわれますが、では反対にプロゲステロンの分泌が増えすぎるとどうなるのでしょうか。プロゲステロンの分泌が増えると、体がむくみやすくなったり、肌荒れによりにきびや吹き出物などのトラブルが発生しやすくなります。

また生理不順や睡眠障害を引き起こすこともありますので、プロゲステロンの分泌量は不足するのも、また過剰になるのも望ましくありません。女性の体を健やかに保つにはエストロゲンおよびプロゲステロンの分泌が正常数値の範囲内にあり、そして尚且つ二つの女性ホルモンのバランスが取れている必要があります。

まとめ

女性の生理周期と妊娠にとって非常に重要な役割を果たす「プロゲステロン」。黄体ホルモンとも呼ばれるこのホルモンは、基礎体温を高温期に保ち、体温を上げることで体の機能を調整し、妊娠を継続させていきます。

卵胞期が女性らしい体つきや作り、肌をベストコンディションに保つのに対して、生理周期後半の黄体期には肌荒れが起こり、精神的にもイライラしやすくなります。しかしだからといって、プロゲステロンの分泌量を抑えたほうがいいかというと、それは大きな間違い。

プロゲステロンの分泌量が減ると、生理や妊娠の正常な機能に大きな支障をきたします。プロゲステロンやエストロゲンに関する知識を身に付け、ホルモンバランスの取れた健康な体を維持しましょう。

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