産後の生理について知っておきたいこと

赤ちゃんを授かると、もうお腹にいることで嬉しくて日々の成長が楽しみになりますよね。無事に出産してからも、毎日変化する赤ちゃんの様子に目が離せない日々が続くでしょう。しかし、ある程度育児に慣れてくると、「2人目はどのタイミングで授かろう?」と考えたりし始めるものです。

育児に夢中になって、生理が来ていないのをすっかり気にしていなかった方も多いことでしょう。生理が始まらなければ排卵は行われていないため、2人目を授かることはできません。産後の生理が始まる時期は、人によって異なりますので、一概にいつから生理が始まると断言できない部分もあるでしょう。

そこで、産後の生理についての情報をさまざまな角度からご紹介していきますので、2人目の子作り計画の参考にしていただければと思います。

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生理の仕組みを理解する

生理の仕組み

産後の生理についてご説明する前に、そもそも生理はどのようにして発生するか、簡単にご紹介しておきましょう。生理とは、排卵された卵子が、精子と結びつかなかったため受精しなかったり、受精しても子宮内膜に着床しなかったりしたことから引き起こされるものです。

子宮内膜は、受精した卵子が着床するための準備として、組織を厚くしていますが、受精が成立せず、着床にも至らなかった場合は不要になるため、一度リセットされるメカニズムとなっています。

生理は、このリセットから発生するもので、不要になった子宮内膜の組織が剥がれ落ち、血液と共に経血として排出されます。妊娠中は、排卵が行われないため、生理が起きることはありません。また、産後しばらくの間も排卵はさまざまな影響から制限されているため、生理は起きないようになっています。

妊娠中に生理が起こらない理由とは

妊娠中に生理が起こらない理由とは

妊娠中は、受精卵を赤ちゃんへと成長させるため、子宮内部のエネルギーは赤ちゃんのために使用されます。

また、必要とされるエネルギーも赤ちゃんのために使用されるため、体内に摂取したエネルギーはお母さんの身体の維持のためというよりも赤ちゃんのために優先されるようになります。そのため、妊娠中は女性の身体に排卵が起きたり生理が起きたりするようなことはありません。

ひとりの赤ちゃんを無事に育て、出産するまでの期間を重要視するため、妊娠から10ヶ月近い間生理はストップするのです。

産後の悪露について

産後の悪露について

じつは、産後すぐの時期は生理に似たような現象が続くようになります。いわゆる悪露(オロ)と呼ばれるもので出産を経験した人に現れる現象です。

悪露とは、出産後に子宮内部から出産時に発生した血液の残りや、子宮内膜の組織、胎児を覆っていた卵膜などを総称したものです。

出産した直後は真っ赤な鮮血の悪露が出てくるため、通常の生理と同じようにナプキンが必要になるでしょう。出産直後の2日~3日ほどは量も多いため、こまめにナプキンを交換する必要があります。

出産後から4日~7日経つと、赤い色の悪露に変わり、出産後14日~21日経つと褐色に変わっていきます。出産してから28日以上経過すると、悪露の色は黄色いクリーム状に変わり量もだいぶ少なくなります。

出産後は免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすくなりますので、悪露から悪臭を感じたり違った様子が見られたりする場合は医師に相談するようにしましょう。

産後すぐに生理が再開されない理由

産後すぐに生理が再開されない理由

生理は排卵が起きても受精が成立しなかった場合に引き起こされますが、お腹にいた赤ちゃんを無事に出産すれば、排卵はすぐに発生するように思います。

しかし、産後すぐの身体は赤ちゃんが発育するために機能するため、しばらくの間は生理が発生しなくなるのです。

産後にどれくらいの期間を経て生理が再開するかは、かなりの個人差があります。産後2ヶ月ほどで生理が再開する人もいれば、産後1年以上経過しても生理が再開しないこともあるでしょう。また、それぞれの条件によっても生理が再開する時期は異なります。

産後の生理再開の時期について

産後の生理再開の時期について

産後の生理再開時期は、どのような育児スタイルを取っているかによって異なりますし、体質によっても差が出てきます。そのため、一概に言えない部分がありますが、それでもおよその再開時期は気になることでしょう。

1年以上生理が再開されない人もいるということですから、産後の生理が遅くても気にしすぎる必要はないでしょう。

だ、正式に生理として再開される前に生理前の前兆が現れることもあります。産後の生理はどのようにして再開するのか、具体的に見ていきましょう。

ミルク育児の場合

ミルク育児の場合

産後にすぐに生理が再開する人の多くが、ミルク育児を実践しています。ミルク育児とは、赤ちゃんに母乳を与えるのではなくミルクを与える育児方法です。

母乳を与えることで、身体は赤ちゃんを育てるためのスイッチが入るため、母乳を優先させて生理をストップさせてしまいます。しかし、ミルク育児なら母乳を与えませんので生理の再開が早まるのです。

悪露が治まり、身体が通常の状態に戻るのが産後2~3ヶ月経ってからの時期だと言われていますから、ミルク育児を実践していて身体の反応が早い人は、産後2~3ヶ月でも生理が再開するようになります。

母乳育児の場合

母乳育児の場合

産後に母乳育児を選択した人の場合、基本的に生理の再開は遅れる傾向があります。赤ちゃんに母乳を与えるときに、プロラクチンという成分が分泌されますが、これには排卵を抑制する働きがあるため、生理の再開が遅くなってしまうのです。

母乳を与える期間は人それぞれ違い、離乳食をスタートしてから断乳する人もいれば、離乳食と並行して母乳を続ける人もいます。産後5~8ヶ月で生理が来る場合が多く、長い人だと、産後2年から3年も生理が来ない場合もあるでしょう。

混合育児の場合

混合育児の場合

産後の生理が再開される時期は、ミルク育児か母乳育児かによって変わりますが、混合育児の場合はどうなのでしょうか。混合育児とは、その時に合わせてミルクと母乳を選んで与える育児方法です。

基本的には母乳育児だけれど、外出先や母乳の出が悪いとき、またお母さんが体調不良で薬を飲まなければならない時に選択される方法です。混合育児の場合、産後の生理再開時期は大幅に違いが出てきます。

混合育児でも母乳をやめない限り生理が来ないという方もいらっしゃいますし、1回ミルク授乳を挟んだだけで生理が起きてしまう場合もあります。

これは、血中のプロラクチン濃度の上昇の差が大きく影響していると考えられるでしょう。血中のプロラクチン濃度が上昇しにくい方の場合、何度かミルク育児をしてもすぐに生理が起きることはありません。

しかし、血中のプロラクチン濃度が上昇しやすい方は、たとえ1回のミルク授乳でも生理が引き起こされることがあります。この差は年齢に関係なく体質として違いがあると言われており、混合育児のパターンも人それぞれ違いがあります。

産後に生理を早く再開したい人は、ミルク育児を多めとした混合育児を主流とし、生理を遅めに再開したい人は母乳育児を多めとした混合育児にするようにしましょう。

断乳時期について

断乳時期について

産後の生理再開時期に大きく関係してくる要素として、「断乳」があります。断乳とは、赤ちゃんに授乳を上げるのを止めるということです。卒乳という言葉で表現されることもあるでしょう。

赤ちゃんに断乳宣言をすることで、母乳を一切与えることがなくなるため、乳頭の刺激がなくなり脳からプロラクチンが分泌されなくなります。すると、排卵の制御が解かれ生理も再開するようになるのです。

断乳のきっかけは、離乳食を1日に3回食べるようになったころに行われることが多く、1歳の誕生日をきっかけに行う場合もあります。

もし、より早く生理を再開させたいのなら、離乳食が始まる前に断乳し、ミルク母乳に切り替える必要があるでしょう。

生理再開のポイント プロラクチン

生理再開のポイント プロラクチン

産後の生理が再開される時期は、プロラクチンの影響によって大きく変わってくると言えます。母乳を与えるときに分泌されるのがプロラクチンという成分ですが、どのような物質なのでしょうか。

プロラクチンとは、脳の下垂体から分泌されるホルモンのひとつで、産後に活発に分泌されます。プロラクチンは、定期的に分泌されるものではなく赤ちゃんからの刺激があってから大量に分泌されます。

赤ちゃんが乳頭を口に含み吸おうとすると、その刺激が脳に伝えられプロラクチンが分泌されます。プロラクチンが脳から分泌されると乳腺を刺激し、母乳を出すメカニズムとなるのです。

つまり、赤ちゃんが母乳を欲し乳頭を刺激する限り、プロラクチンは分泌され母乳を生産し、排卵を抑制し続けるということになります。

妊娠や出産を経験していない時期に血中のプロラクチン濃度が上昇すると、排卵が抑制され無排卵月経となったり、無月経となったりすることもあります。それほど、プロラクチンと生理の関係性は強いのです。

生理を引き起こすのは脳!?

生理を引き起こすのは脳!?

産後に生理が再開されるためには、子宮が回復する必要があります。しかし、子宮が回復した状態となってもそのままの状態では排卵も生理も引き起こされません。

排卵や生理が起きるのは、脳からの指示があるからです。脳の下垂体から信号が送られ、それを卵巣が受信し必要な女性ホルモンを分泌して、排卵や生理はコントロールされています。

そのため、脳が赤ちゃんを育てている状況で母乳を分泌させるプロラクチンを優先しているとしたら、卵巣に排卵を指示する信号は送られないことになります。

また、万が一脳に腫瘍など何らかの異常がある場合、正しく指示が行われないこともあるので、産後の生理再開があまりにも遅い場合は、一度検査を受けた方が良いでしょう。

産後の生理は今までと違う?

産後の生理は今までと違う?

出産を経験すると、今までと子宮内部の環境とは違う状態になります。生理を再開するためには、まず子宮の回復が必要となるため、悪露が続き子宮内部を自浄してリセットしていく期間が必要になるでしょう。

また、子宮環境が整ったとしても今までと同じリズムで生理が再開されるとは限りません。生理が引き起こされるためには、排卵が起き子宮内膜の組織が剥がれ落ち、子宮が収縮して経血や古い組織を押し出すというステップが必要になりますから、どれかに機能異常が出てもおかしくありません。

そのため、産後すぐに生理が再開したとしても、生理不順となったり、経血量が増減したり、月経期間の長さに差がでたりすることがあるでしょう。

産後の生理のトラブル 出血量が多い

産後の生理のトラブル 出血量が多い

生理の出血量が多いのを過多月経と呼びますが、この状態が続くようなら病院を受診しましょう。生理再開後の出血が多いのは、子宮がまだ完全に元の大きさに戻らないうちに生理周期が再開したため、子宮内膜の面積が大きくなって出血量も自然と増えるためと考えられます。

しかし、まれに胎盤が付着した部分にある傷口がふさがった血管から再び出血する晩期子宮出血という状態になると、大量出血の恐れがあるため素早い処置が必要になります。

このように過多月経は病気が原因であることが多く、その他にも子宮内膜症・子宮内膜ポリープ・子宮内膜増殖症といった病気の可能性がありますから、我慢せずに検査を受けましょう。

産後の生理のトラブル 出血量が少ない

生理は平均5日~1週間続きますが、生理が再開しても2・3日で終わり出血量も少ない場合は、無排卵月経の可能性があります。

妊娠中に増えた女性ホルモンは分娩後に急減し、時間をかけてゆっくり妊娠前のホルモン分泌量に戻っていきます。その間はホルモンバランスが崩れたり元に戻ったりを繰り返し安定しないので、子宮内膜が増えても排卵せずそのまま排出される無排卵月経が起こるのです。

無排卵月経は生理周期が短い過少月経が続きますが、ホルモン分泌バランスが整ってくると自然と妊娠前の生理周期に戻ることが多いです。もし過少月経が数ヶ月続いた場合は、病院で相談してください。

授乳中の生理について

授乳中の生理について

産後は、母乳をあげている限りプロラクチンが分泌されるため、排卵は制御され生理も引き起こされないことが通常です。しかし、母乳育児をしているのに生理が再開されることがあります。

母乳を与えているのに生理が再開されるのは、ホルモンバランスの影響が考えられるでしょう。産後2ヶ月を経過すれば、子宮の機能はある程度回復していますから、いつでも排卵や生理を起こすことが可能になります。

排卵や生理はホルモンの影響を受けてコントロールされているため、育児ストレスや季節の気温変化などでホルモンバランスが変わり、生理が引き起こされることがあるのです。

授乳中に生理が始まると、次から母乳が出ないように感じる方もいらっしゃいますが、急に止まるようなことはないので安心してください。

また、授乳中に生理が始まっても、またすぐに生理がストップすることも多いため一時的なものと考えて良いでしょう。ただ、授乳中に生理が始まると、母乳がまずくなって赤ちゃんが飲まなくなるという話もあります。

この根拠は確認できていませんが、もしストレスなどが関係しホルモンバランスが乱れ授乳中の生理が引き起こされたとしたら、ストレスの影響を受けて母乳もまずくなっていることは考えられるでしょう。

まとめ

産後の生理についてさまざまな情報を幅広くご紹介しました。産後の生理が始まる時期は、ミルク育児か母乳育児かによって大きく違います。

また、体質によっても生理再開の時期は異なりますので、焦らずその時を待つのが良いでしょう。早く2人目がほしいという方は、ミルク育児を優先し、医師と相談しながら計画を立てるのがオススメです。

産後は身体の状態が不安定になりますし、育児に戸惑うことも多くなります。まずは目の前の育児に向き合い、無理のないように生理再開の時期を検討していきましょう。

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