生理後の吐き気があるとき知っておきたいこと 症状 原因 対処方法 など

生理は女性にとって健康のバロメーター、という表現があります。生理前や生理中の症状によって、子宮や卵巣などの器官だけでなく、体全体の健康状態をある程度把握することが出来ることから、このように表現されています。

生理に関わる症状というと、生理前は月経前症候群、生理中は生理痛と決まっていますが、生理前や生理中だけでなく、生理が終わったあとにも吐き気、頭痛、腹痛があるという方もいるようです。

生理が終わったのに吐き気があるのはなぜでしょうか?生理後の吐き気に関してぜひ知っておくべきポイントをまとめてみました。生理後の吐き気の原因や症状から対処方法まで、生理後の吐き気に上手に対応しましょう!

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まずは生理に関わる症状について

生理に関わる不快な症状というと、生理前の月経前症候群や生理中の生理痛などを思い浮かべます。吐き気は月経前症候群および生理痛の症状のひとつ。生理後の吐き気について考える前に、まず生理前および生理中の症状について押さえておきましょう。

月経前症候群とは?

月経前症候群とは?

月経前症候群は生理の10日前から3日前に感じるもので、症状としては頭痛、胸の張り、眠気、むくみ、肌荒れ、腰のだるさなどを挙げることが出来ます。他にものぼせ、ほてり、下腹部痛、にきびや肌のくすみなど、一人一人異なる症状があらわれます。

月経前症候群のうち、イライラや憂鬱感や無気力感など、精神的な症状がひどく、日常生活に支障を来たす場合、これは月経前不快気分障害と呼ばれています。

生理痛について

生理痛について

生理中の症状は月経痛(生理痛)と呼ばれ、ほとんどの女性がなんらかの形で症状を感じるといわれています。生理痛の主な症状とは下腹部痛や腰痛、全身の倦怠感などですが、生理痛のあらわれ方にも個人差があり、腹痛だけでなく肩こり、吐き気、眠気、のぼせ、むくみ、イライラや気分の落ち込み、頭痛、腰痛、胃痛など、その症状はさまざまです。

生理中の症状は軽度から重度まで人それぞれ。多少おなかが痛い程度で済む方もいれば、生理が来るたびに寝込む、外出が出来ない、立つのも辛い状態に陥る方もいます。日常生活にも支障があるほどの生理痛は、「月経困難症」と呼ばれています。

生理中~生理後の吐き気の原因はプロスタグランジンにあり?

吐き気は生理中の症状の一つ。生理中の吐き気の原因は、子宮収縮を促すために分泌されるプロスタグランジンという物質にあります。プロスタグランジンのはたらきとは、子宮を収縮させ、子宮内膜の内容物を膣を通して排出させることにあります。

プロスタグランジンのはたらきとは?

プロスタグランジンのはたらきとは?

プロスタグランジンには子宮を収縮させる作用があり、これにより子宮内膜の中身が血液とともに排出されやすくなります。子宮の収縮に加えて、血管も収縮しやすくなり、このため胃腸のはたらきもやや低下することがあり、これが原因となり吐き気を催すと考えられています。

プロスタグランジンの痛覚作用

プロスタグランジンの痛覚作用

プロスタグランジンの作用のもう一つの特徴は、痛みを感じやすくさせること。生理痛とプロスタグランジンに密接な関係があるとされるのはこの作用のせいと考えられます。すなわち生理痛は、プロスタグランジンによる痛覚作用によって起こると考えて間違いありません。

またプロスタグランジンには痛みのほかに、発熱を起こしやすくするはたらきもあります。痛みと熱を感じやすくなることから、体の倦怠感や眠気、ほてりやのぼせなどの症状があらわれます。生理前・生理中の風邪に似た症状は、プロスタグランジンのはたらきのせいといえるでしょう。

生理前・生理後に吐き気を感じるのはなぜ?

プロスタグランジンの作用により生理中に吐き気や頭痛などの症状に見舞われるのは分かりますが、では生理前・生理後に同じように吐き気を感じるのはなぜでしょうか。

プロスタグランジンは生理が始まる1週間前くらいから、子宮内膜で増加しはじめ、生理に備えて子宮の筋肉を収縮させます。生理を起こすために分泌されるプロスタグランジンですが、実際には生理が始まる前から分泌されていますので、プロスタグランジンによる影響は、生理が始まる前から起こっていることになります。

プロスタグランジンの分泌量が適正な場合には、月経前症候群や生理痛も重くなりませんが、何らかの原因によりプロスタグランジンの分泌が過剰になると、生理前や生理後の体への影響も大きくなると考えられます。生理後も吐き気を感じるのは、このプロスタグランジンの影響といえるでしょう。

生理後の女性ホルモンバランスの乱れによる体調不良

女性ホルモンバランスの乱れによる体調不良

生理が終わったのに、生理前や生理中によく似た症状が出る原因のひとつは、女性ホルモンの分泌異状にあると考えられます。

卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は、生理周期にしたがって、分泌量の増減を繰り返していますが、なんらかの理由により、どちらか、あるいは両方のホルモン分泌量に異常が生じると、生理中だけでなく、生理前や生理後の体調も安定しません。

女性ホルモンの分泌の増減

女性ホルモンの分泌の増減

卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌量はそれぞれ異なる曲線を描きます。卵胞ホルモンの分泌量は、排卵日以降いったん減り、その後黄体期の半ばから再び増加していきます。反対に黄体ホルモンは排卵日を境に分泌量が急激に増え、生理が始まると再び分泌量が激減します。

黄体ホルモンの分泌量が卵胞ホルモンの分泌量を上回るのは、排卵後の一時期のみで、それ以外の時期は卵胞ホルモンの分泌が黄体ホルモンの分泌量よりも多い状態が保たれます。

女性ホルモンの分泌量の乱れ

生理周期にしたがって、女性ホルモンの分泌量が正常な場合には、生理痛や月経前症候群の症状が軽くなる傾向にあります。反対に女性ホルモンの分泌量が不安定で、分泌量が不足・過剰な場合は、生理痛や月経前症候群が重くなる傾向にあります。

生理後に卵胞ホルモンの分泌量が増えない、黄体ホルモンの分泌が減らない、このような場合は、生理がすでに終わっているにも関わらず、生理前や生理中のような症状が出ることがあります。

吐き気、腹痛、胃痛、頭痛といった症状が、生理周期のいずれの時期にも出ている場合、女性ホルモンのバランスの乱れが疑われます。生理痛や月経前症候群の症状もあり、生理後の体調も改善されない方は、いちど産婦人科で診察を受けるようにしましょう。

生理後の貧血による吐き気

生理後の貧血による吐き気

生理後の吐き気は貧血のせいかもしれません。生理後にも、頭痛、吐き気、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、などの症状が頻繁に起きる場合は、貧血が疑われます。女性は鉄分不足や生理の際の経血の排出により、男性よりもずっと貧血にかかりやすくなっています。

貧血の症状が軽い場合には自覚症状がなく、そのため発見が遅れることが多いといわれています。ヘモグロビンの値は正常にも関わらず、全身に倦怠感のある「隠れ貧血」と呼ばれる貧血予備軍も急増中。女性は貧血には特別な注意を払わなければなりません。

貧血と生理の関係

貧血と生理の関係

吐き気や頭痛といった症状は、貧血の典型的な症状であると同時に、生理痛や月経前症候群の症状のあらわれでもあります。

生理後に吐き気を感じる場合、貧血なのか、女性ホルモンに乱れが生じているのか、その原因をはっきりと把握できない方も多いようです。

貧血に特有の症状とは?

貧血に特有の症状とは?

貧血の症状の多くは、月経前症候群や生理中の症状ときわめて似通っていますが、貧血に特有な症状として、爪に異常が出るというものがあります。

爪がスプーン状になる、爪が割れやすい、顔色が悪い、寝起きがつらい、疲れやすい、このような症状が見られる場合には、貧血の可能性が高いといえるでしょう。

月経困難症や生理不順は貧血を加速させる

月経困難症や生理不順は貧血を加速させる

頭痛、吐き気、立ちくらみなどの症状は、生理痛に関わる症状ですが、これは貧血の症状でもあります。生理痛の症状がひどくなる「月経困難症」や生理周期が乱れる「生理不順」、経血の量が増える「過多月経」になると、貧血を引き起こしやすく、症状を悪化させるといわれています。

貧血と生理には密接な関係があり、生理周期の乱れや経血量の多さはそのまま貧血につながる場合もありますので注意が必要です。

貧血に適切に対処できないと貧血の症状は進行し、これに伴って、生理痛や月経前症候群の症状も悪化してしまいます。普段からめまいや立ちくらみがするなど、貧血の症状が出ている方は早めに対処するようにしましょう。

貧血の対処法とは?

貧血の対処法とは?

貧血の症状がひどく、日常生活に支障を来たすほどであれば、出来るだけ早期に貧血の検査を受けたほうが安心です。貧血にはいくつか種類がありますが、貧血全体の全体の7割を占めるのが「鉄欠乏症貧血」。

鉄欠乏症貧血の原因は、生理による過剰な出血、栄養の偏った食事、無理なダイエットなどで、女性がかかりやすい貧血症になります。

鉄欠乏症貧血を改善するには、食生活を見直すことから始めなければなりません。栄養の偏った食事メニューをあらため、鉄分を多く含む食材を毎日の食事メニューにたくさん盛り込むようにしましょう。

生理後の冷え性による吐き気

冷え性による吐き気

生理後の吐き気や頭痛の原因として、もうひとつ考えられるのが冷え性や肩こり。全身の血管が収縮することにより、肩こりや頭痛が生じてしまい、状態がさらに悪化すると吐き気を感じるようになります。

女性は男性にくらべると筋肉量が少なく、このため血行不良に陥りやすいといわれています。排卵日以降分泌量が盛んになる黄体ホルモンには、水分を溜め込む作用があり、このはたらきによりむくみが生じやすくなっています。体のむくみはまたリンパや血流の流れを滞らせる原因になり、吐き気や頭痛、倦怠感となってあらわれることが多いのが特徴です。

冷え性対策はどうする

冷え性対策はどうする

冷え性をなおすには、食事だけでなく、生活習慣にも気をつける必要があります。睡眠不足や不摂生、過激なダイエットや運動不足などはすべて、生理周期の乱れや分泌異常につながる恐れがあります。遠回りに感じられるかもしれませんが、生理後の吐き気を改善するには、生活習慣や食習慣を正すことがもっとも効果的です。

薄着は出来るだけ避け、足元、おなか周り、腰を冷やさないようにしましょう。シャワーで入浴を済ませている方は、ぬるめのお湯にじっくり付ける習慣を身につけると冷え性が改善されます。

妊娠の可能性での吐き気

妊娠の可能性での吐き気

生理らしきものがあったのに、吐き気、むかつき、嘔吐がある場合には、妊娠の可能性もあります。生理が来たと思ったのに、基礎体温は下がらずに高温期を保ったまま。そのまますぐに吐き気や眠気といった妊娠超初期の症状があらわれた場合には、妊娠の可能性が高いので、産婦人科で妊娠検査を行うようにしましょう。

着床出血の可能性がある

着床出血

この場合生理だと思っていたのは、実際には着床の際に起こる着床出血という可能性が強くなります。風邪を引いたわけでもないのに、生理予定日を過ぎても基礎体温が下がらず、出血があった場合には注意が必要です。

着床出血であればすぐに収まりますが、出血とともに下腹部の痛みがあり、出血が止まらない場合には一刻も早く病院で診察を受けるようにしましょう。着床出血と呼ばれていますが、出血の量はごくわずかで、生理のときのようにだらだらと出血が続く場合には、切迫流産や流産のおそれもあります。

生理周期が乱れている方の場合

生理周期が乱れている方の場合

生理不順や生理周期に乱れがある方の場合、次の生理予定日を予測することが難しく、そのために妊娠していることに気がつくのが遅れる傾向にあります。生理周期に乱れがあると、排卵日を予測しづらく、生理予定日についてもそれは同様。

自分の計算と排卵日や生理予定日が合致しないので、吐き気、腹痛、頭痛といった症状があっても、それが妊娠の兆候なのか、それとも生理に関わるものなのか、はっきりと把握できません。生理周期に乱れがある方は、基礎体温をつけることはもちろん、普段から自分の体調や体の変化に十分注意するようにしましょう。

まとめ

生理後の吐き気について、考えられる原因や症状などについて詳しく見てきました。月経前症候群のひとつとして、生理前に吐き気を感じる方は多いようですが、生理後は体調も良くなり、吐き気や頭痛といった生理前特有の症状は徐々におさまっていきます。

生理はあったのに生理後に吐き気がするなんて、もしかして妊娠したのでは?と期待してしまう方も多いようですが、生理後の吐き気の原因は妊娠だけではありません。

生理後の吐き気の原因は、妊娠、貧血、女性ホルモンの乱れ、子宮内膜症など、実にさまざま。吐き気の原因が何かきちんと突き止めるには、日頃から生理周期や生理前・生理中・生理後の体調に注意することが大切。いつもとは違う症状を感じたら、自己判断に頼らず、専門医の診断を仰ぐようにしましょう!

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