
生理痛は女性を悩ませる大きなことのひとつです。症状がひどくなると日常生活や仕事にも支障が出るため、何とかしたいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、副作用が心配だからできるだけ薬は飲みたくない、という自然派志向の方もいらっしゃることでしょう。実は、生理痛は食べ物や飲み物の選び方で変化してくることをご存知でしょうか。
毎日口にするものだからこそ、生理痛に大きく関わってくるため、今一度見直す必要があります。そこで、生理痛を緩和する食べ物や飲み物について詳しくご紹介していきましょう。
生理痛のメカニズムと改善知識
生理痛を緩和する食べ物や飲み物について触れる前に、生理痛が起きるメカニズムについて簡単にご紹介しておきましょう。生理痛として、多くの女性に取り上げられるものに下腹部痛がありますが、これは子宮が強く収縮しているために起こります。
子宮が収縮するのは、子宮内部に溜まっている古い組織や経血をポンプのように外に押し出す必要があるからです。子宮を収縮させるのは「プロスタグランジン」という物質で、分泌量によって子宮の収縮度合いは異なります。
プロスタグランジンが多く分泌されればされるほど、下腹部痛は強くなり生理痛は悪化してしまいます。子宮周辺が冷えた状態になっていると、プロスタグランジンを分泌しても子宮周辺の筋肉が上手く作動しないため、より多くのプロスタグランジンが必要になります。
そのため、冷えを取り除いたり、血行不良を改善したりすることがプロスタグランジンの分泌を抑え、生理痛の緩和へと繋がっていくのです。
生理痛を緩和する食べ物飲み物
ショウガで生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、ショウガがあります。ショウガには身体を温める作用があるため、料理や飲み物にプラスすることで簡単に取り入れることが可能になります。
ただ、ひとつ注意点としてショウガは過熱してから摂取するようにしましょう。ショウガを生の状態で摂取してしまうと、身体の熱を外に放出する作用が強まるため、かえって身体が冷えてしまうことがあるからです。
料理や飲み物にプラスする時は、加熱したショウガにすれば、身体の芯からポカポカと温かくなってくるでしょう。
ホットココアで生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、ホットココアがあります。ココアには、たっぷりのマグネシウムが含まれているため自律神経の乱れを整える働きがあります。
生理痛はホルモンバランスの乱れが影響し自律神経を乱すことでも発生するため、ココアのマグネシウムで緩和させていきましょう。
また、ココアには鉄分も含まれていますので生理中に起きやすい貧血を予防してくれる働きもあります。ただ、ココアにはカフェインも含まれているため摂りすぎには注意が必要です。
砂糖がたっぷりのココアも、かえって血行不良を招く恐れがあるため、甘さは控えめにするようにしましょう。
ハーブティーで生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、ハーブティーがあります。フレーバーティーと混同しやすいですが、これは紅茶に香りをつけたものなので、効果は期待できません。ハーブティーとしてオススメなのが、カモミールやラズベリーリーフなどです。
カモミールには鎮痛作用がありホルモンバランスの乱れを整えてくれる働きがあります。また、身体を温める効果もあるのでプロスタグランジンの分泌も抑えることができるでしょう。
ラズベリーリーフにも、子宮の収縮を促すプロスタグランジンの分泌を抑える働きがあります。ビタミンCや鉄分が豊富に含まれているため、生理中に失いやすい栄養を補うことができるでしょう。
グレープフルーツで生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、グレープフルーツがあります。グレープフルーツに含まれるクエン酸には、血液をサラサラにして血流を改善させたり疲労を回復したりする効果があります。
また、グレープフルーツの香り効果で気分をリフレッシュできるのも大きなメリットのひとつです。
ただ、グレープフルーツを冷やした状態にしておくと、食べたり飲んだりすることで身体を冷やしてしまうことがあります。かならず常温で摂取するようにしましょう。
大豆製品で生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、大豆製品があります。豆乳や豆腐、納豆や味噌などに大豆は含まれていますので、積極的に取り入れて行きましょう。
大豆にはイソフラボンという女性ホルモンに似た働きをする物質が含まれているため、摂取することで女性ホルモンの働きを補い、生理痛を緩和させてくれます。また、たんぱく質も摂取できるので身体に必要な栄養を補うこともできるでしょう。
ただ、大豆製品を摂取しすぎると女性ホルモンの作用が過剰になりかえって生理痛を悪化させてしまうことがあります。
1日の摂取目安としては、納豆なら1パック、豆乳なら200ml、豆腐なら大きいもので1/2丁、味噌は大さじ1杯としましょう。
アーモンドで生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、アーモンドがあります。アーモンドにはビタミンEやマグネシウムなどのミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
ビタミンEやミネラルには、ホルモンバランスを整えたり血行を促進したりする作用があります。また、マグネシウムには子宮を収縮させるプロスタグランジンの分泌を抑える働きもあるので、生理痛を緩和させることができるでしょう。
青魚で生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、青魚があります。青魚の脂部分に含まれているEPAやDHAには、血液をサラサラにして血流を改善してくれる働きがあります。また、子宮を収縮させるプロスタグランジンの分泌を抑える働きもあるので一石二鳥です。
EPAやDHAを多く含む青魚としては、イワシ、サンマ、サバなどがオススメです。またマグロにも多くのEPAやDHAが含まれているのでオススメです。
挙げたり焼いたりすると脂が外に逃げてしまうため、生で食したり煮魚で食べたりするようにすると効率よく摂取することができるでしょう。
亜鉛で生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、亜鉛を含む食材があります。亜鉛にはホルモンの分泌を活性化し、バランスを整える働きがあるため生理痛の緩和に役立ちます。
亜鉛を多く含む食べ物としては、牡蠣、アマランサス、豚のレバー、煮干しなどがあります。
鉄分で生理痛緩和
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のひとつとして、鉄分を含む食材があります。鉄分には貧血を予防し、リラックス効果のあるセロトニンを合成する役割もあるため、積極的に摂取することで生理痛やイライラを緩和させることができます。
鉄分を多く含む食べ物としては、プルーン、ひじき、高野豆腐、ほうれんそう、黒ゴマ、レバー類などがあります。生理以外の時にも鉄分補給として1品プラスすることで、生理痛を未然に防ぐことができるでしょう。
まとめ
生理痛を緩和する食べ物や飲み物のについて詳しくご紹介しました。意外な食べ物や飲み物に嬉しい効果があることがお分かりいただけたと思います。ただ、過剰摂取すると逆効果となることもあるため、バランスよく取り入れるようにしましょう。
冷たいものやカフェインが多いもの、添加物や脂っこい食べ物は生理痛をひどくさせてしまいますので、なるべく控えるようにすると、なお効果的です。
生理痛を緩和する食べ物や飲み物は、身体に優しいものでもあるので日頃から意識して摂るようにしてください。