生理前体温について知っておきたいこと

女性の方なら一度は耳にしたことがある「基礎体温」。身体のさまざまなサイクルを知ることができるため、毎日記録をつけている方も多いことでしょう。

基礎体温を測ることで、生理がいつ来るかを予測することができますし、妊娠を望む方にとっても排卵日を確認しやすいのでオススメです。妊娠を望む方も、そうでない方も気になるのが生理前の体温変化ではないでしょうか。

生理前にどのような体温の変化が生じると妊娠しているのか、また体温から見えるさまざまなサインはどのように見分けていくのか、さまざまな角度からご紹介していきたいと思います。

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自分の基礎体温を把握する

基礎体温について

毎日きちんと基礎体温を測ることにより、妊娠や生理が来るタイミングなどさまざまな変化を見つけることができます。では、基礎体温は具体的にどのように計測するものなのでしょうか。

基礎体温にはいくつかのルールがあります。基礎体温を測る時間帯、記録のつけ方、どの部位で計測するかなど、簡単にご紹介しておきましょう。

基礎体温を測る時間は?

基礎体温を測る時間

基礎体温を測る場合と通常の体温計測では細かなルールが異なります。基礎体温では細かい数値まで計測するため、身体が安静にしている状態の時に測る必要があります。

タイミングとしては目が覚めたらすぐに計測するのが良いでしょう。身体を動かしていないので筋肉による余計な熱が発生していませんし、食事をしていないので内臓も働きが最小限になっています。筋肉や内臓、気持ちが最も安定している時間帯が目覚めたときなので、同じ時間に起床するようにし、起きたらすぐに計測するようにしましょう。

計測する部位は?

計測する部位

基礎体温を測るなら、朝起きたタイミングが最適です。できるだけ同じ時間に起床することで、安定した数値を記録することができるでしょう。では、計測するのはどの部位が最適なのでしょうか。

通常、体温を測るときはワキの下で計測しますが、基礎体温は口の中で計測します。他の部位に比べると、舌の付け根が最も安定しているからです。

口を開けて舌をめくり、真ん中の筋が出ている付け根部分に体温計の先をあて、舌で挟むようにして口を閉じます。起き上がると筋肉を使ってしまうため、枕元に体温計をスタンバイさせておき、起きたら寝たままの状態で口にくわえるようにしましょう。

記録のつけ方は?

記録のつけ方

基礎体温を正しく測ったら、次はそれを記録していきます。計測した体温はすぐにグラフに記入し、その日の気分も記録しておくと良いでしょう。

最初は起床する時間がずれたりすることもありますが、継続して計測していくことが大切です。習慣になっていけば、基礎体温を測ることも煩わしくなくなっていくので、まずは3ヶ月を目安に記録をつけていくようにしましょう。

体温計の選び方は?

体温計の選び方は? 基礎体温を測るなら、体温計の選び方も知っておくべきです。体温計には実測式と予測式と、2種類あるのをご存知でしょうか。

実測式は実際の体温を、5分ほど時間をかけて計測していきます。予測式は25秒~1分半ほどの時間である程度の体温を予測し、計測していきます。また、最初は予測式で計測し、時間をかけると実測式に切り替わるものもあります。

朝忙しい人や気軽に始めたい方は簡単な予測式を利用し、本格的に計測していきたいという方は実測式を選ぶと良いでしょう。また、高機能な体温計だと自動的に測定した数値を記録し、グラフ化してくれるものもあります。予算やニーズに合わせて適切な体温計を選ぶようにしましょう。

基礎体温の見方(高温期、低温期)

基礎体温を測りはじめると、体温が高い時期と低い時期に分かれていることがわかってきます。高温期と低温期は14日前後で切り替わることが多く、28日前後でまたもとのサイクルに戻っていきます。

生理1日目から次の生理が来る前日までを1周期とすることで、生理が来るタイミングや排卵日を予測しやすくなります。

基礎体温が高温期と低温期の2つにわけられるのは、女性ホルモンの働きが影響しているからです。では、どんな女性ホルモンが体温に変化をもたらしているのでしょうか。

女性ホルモンと体温(高温期、低温期)の関係

女性ホルモンと体温

基礎体温が高温期と低温期にわけられるのは、それぞれの時期に2種類の女性ホルモンが分泌されているからです。

高温期はプロゲステロンという女性ホルモンが分泌され、排卵を境に生理前まで続きます。一方、低温期はエストロゲンという女性ホルモンが分泌され、生理を境に排卵前まで続きます。それぞれの女性ホルモンは作用が全く異なるため、体温にも変化が生じるのです。

生理前は、高温期でプロゲステロンが積極的に分泌されていますが、生理直前に体温がガクンと下がって低温期に切り替わっていきます。そのため、基礎体温を測って高温期が続き体温が下がったら、まもなく生理が来るサインだと気づくことができるでしょう。

プロゲステロンの作用(高温期)

プロゲステロンの作用

基礎体温を左右する女性ホルモンですが、具体的にプロゲステロンとエストロゲンにはどのような作用があるのでしょうか。まず、高温期に分泌されるプロゲステロンですが、排卵を境に分泌され始め、生理前まで続きます。

プロゲステロンは受精卵を着床しやすくするため、子宮内膜の厚みを増やしていきます。栄養を保持しようとする力が強まるため、水分や栄養を体内に蓄えようとして体重が増加することもあるでしょう。生理前に食欲が増えてしまうのはプロゲステロンが体内の栄養を奪い、血糖値が下がるためです。

受精卵が着床しなかったり、受精がなかったりした場合は、プロゲステロンの分泌が減っていき、基礎体温も徐々に下がりはじめてきます。そして子宮内膜の組織がはがれて生理が始まるときに、エストロゲンへと切り替わっていくのです。

エストロゲンの作用(低温期)

エストロゲンの作用

プロゲステロンは高温期に分泌され、受精した卵子を着床しやすくさせます。一方、基礎体温で低温期に分泌されるのがエストロゲンですが、これは卵子を育むために分泌されていると言えるでしょう。

エストロゲンは、生理が開始されてから排卵日まで分泌される女性ホルモンです。卵胞が成長し、子宮内膜に厚みを出していくことで、受精卵が成立しやすい環境を整えていきます。この時期は新陳代謝も活発で、身体の調子も良いので活動的になる時期となります。

そして、全ての準備が整い排卵されたときにプロゲステロンへと切り替わり、低温期から高温期へと変化していくのです。

高温期と低温期温度差は?

温度差について

基礎体温を左右するのは、女性ホルモンの働きによるものです。では、実際に高温期と低温期ではどれくらいの温度差があるものなのでしょうか。

高温期と低温期の差は、0.3℃~0.5℃くらいとなっており、例えば、低温期は36.2℃前後が続いていて、高温期は36.7℃前後が続くようになります。

非常に細かい数値の差ですから、同じ条件で計測し続けるのが重要になるのです。ただ、低温期、高温期と分けていてもその中で微妙に変化することもあります。排卵日や生理直前には大きな変化が見受けられるのでご紹介しておきましょう。

最低体温は排卵日

最低体温は排卵日

基礎体温を計測していくと、低温期から急に体温が下がることがあります。そして、急に体温が下がったと思ったら翌日にはぐんぐん体温が上がっていくことが多いでしょう。低温期の時にガクンと体温が下がったら、排卵されたサインと思ってよいでしょう。

翌日から体温が上昇するようなら、排卵に向けて準備していたエストロゲンから、受精に向けて準備していくプロゲステロンにホルモンが切り替わっていることがわかります。

排卵されるときの体温は最低体温と呼ばれ、計測してきた基礎体温の中で最も低くなります。妊娠を望む人は、排卵により基礎体温で下がるタイミングを見逃さないようにしましょう。

生理前の体温変化

生理前の体温変化

基礎体温を計測していくと急に体温が下がる日が出てきますが、実は生理直前にも体温がガクンと下がります。これは、高温期で分泌されていたプロゲステロンから、エストロゲンに切り替わるからです。

次の排卵に向けて準備が進められるため、受精卵の着床のために準備された子宮内膜ははがれ、生理が始まっていきます。高温期が続いていたのに急に体温が下がりはじめたら、当日か翌日に生理が始まる可能性が高いと言えるでしょう。

生理前なのに体温が高い場合は?

生理前なのに体温が高い

基本的に、生理直前になると体温は急にガクンと下がります。しかし、生理予定日を過ぎていてもなかなか体温が下がらないようなら、妊娠している可能性があるでしょう。

妊娠すると、生理が起こらないため高温期が継続されます。高温期が始まり、16日以上たっても体温が下がらないようなら、妊娠の可能性があるので一度調べてみると良いでしょう。

生理前の高温期が短い場合は?

高温期が短い場合

排卵日~生理前までは、体温が高い状態が続きますが、日数としては14日前後となります。高温期が始まって11日~15日くらい経つと生理が始まると考えて良いでしょう。

基礎体温のサイクルは、生理開始日から次の生理前日までを1周期とし28日で進むのが通常です。人によっては、30日や33日で周期が進む場合もありますが、高温期と低温期はほぼ同じ割合で繰り返されます。

しかし、生理前の高温期が短い場合、プロゲステロンの分泌が弱まっている可能性があるでしょう。高温期の日数が9日以下になる場合は、黄体機能不全が生じている恐れがあります。いつも高温期が短いという方は、一度病院で診てもらうようにしましょう。

生理前の高温期の体温が低い場合は?

高温期の体温が低い

基礎体温を見ることで、排卵がきちんと行われているかどうかも把握することができます。高温期と低温期を見比べて、その差が0.3℃以下になっている場合、排卵が行われていない可能性があるでしょう。

排卵を境に低温期から高温期に変化していきますが、体温の差が少ないと体温を上昇させるプロゲステロン分泌が弱まっている恐れがあります。プロゲステロンを分泌する黄体ホルモンが弱まっていても生理は起こるため、無排卵月経と診断されるかもしれません。

基礎体温が安定しない(ガタガタの基礎体温)

基礎体温が安定しない(ガタガタの基礎体温)

通常、基礎体温は排卵日をはさんで低温期と高温期に分かれますが、基礎体温が毎日上下してガタガタのグラフになってしまう方もいます。このような場合は、プロラクチンというホルモンが過剰に分泌される高プロラクチン血症の可能性があります。

高プロラクチン血症は投薬や漢方で改善でき、基礎体温も通常のようなグラフに戻るので、あまり心配しないようにしましょう。

また、ストレスに弱い方や自律神経が乱れている方も、基礎体温グラフがガタガタしてしまう傾向にあります。これは大きなストレスや冷え性などから来る自律神経の乱れが原因なので、投薬の他に自分の生活習慣を見直したりストレス解消に努める必要が出てくるでしょう。

流産と体温の関係は?

生理前は高温期が続きますが、生理直前や当日には体温が下がって低温期に切り替わっていきます。しかし、生理前になっても体温が下がらず高温期が続く場合、妊娠している可能性が高いと言えるでしょう。

産婦人科を受診し、妊娠していると正式に診断された後も基礎体温を測り続けることで体調の変化を把握することができます。

21日以上高温期が続いていたのに、その後急に低温期に差し掛かることがありますが、その場合流産する危険性があるでしょう。不正出血があったり、体調不良を感じたりしたらすぐに病院に行くようにしてください。

生理前の火照りやイライラはなぜ?

生理前の火照りやイライラ

生理前になると、身体が火照ったりイライラしたりしてしまうことがあります。いわゆる月経前症候群と呼ばれるもので、生理前になると多くの女性に現れる症状です。

人によっては頭痛がしたり、腹痛を伴ったりする場合もありますが、高温期を作っているプロゲステロンの影響が関係しています。

生理不順などで周期が乱れていると、プロゲステロンの分泌に変化が生じ、月経前症候群がひどくなるので、身体を優しくいたわるようにしてください。

ストレスと体温の関係は?

ストレスと体温

基礎体温を左右する女性ホルモンは、いつも正常に分泌されるとは限りません。体調不良やストレスなどの影響を受けると分泌量が乱れることがあります。特にストレスは女性ホルモンのバランスを崩し、基礎体温のグラフを乱してしまいますので注意が必要です。

なかなか基礎体温が安定しないという方は、ストレスについてもう一度見直してみるようにしましょう。不摂生な生活は身体にとってのストレスになりますし、精神的なストレスもホルモンのバランスを乱します。規則正しくストレスを適度に発散することが、女性ホルモンの分泌を安定させてくれるでしょう。

基礎体温は年齢で変化する

基礎体温は年齢で変化する

基礎体温を計る事は、女性ホルモン量の分泌を知るためと言っても過言ではありません。ですから、年齢によってホルモン分泌量が変化するにつれて基礎体温も変化していきます。

ホルモン分泌が未熟な10代では無排卵月経や頻発月経が起こりやすいため一定しにくいのですが、基礎体温を計れば卵胞ホルモンと黄体ホルモンのどちらが問題なのかを分かってきます。

よく見る低温期と高温期にはっきり分かれた基礎体温グラフは、女性ホルモン分泌量が安定する20代・30代に出てきます。しかし、やはり排卵や生理周期に問題があるようだと正常とは違ったグラフになり、一目瞭然です。婦人科を受診する時に基礎体温グラフを提出するのは、医者が判断しやすいからなのです。

まとめ

生理前の体温についてさまざまな情報をご紹介しました。基本的に生理前は高温期が続き、生理直前になると体温が下がるのが特徴です。基礎体温を正しく測ることで自分の周期が把握でき、次の生理を予測しやすくなるでしょう。

また、排卵日を予測しやすくなったり、無排卵月経を見つけたりできるので、生理だけでなく妊娠や体調を管理したい方にもオススメです。そして、生理予定日を過ぎても高温期が続く場合は、妊娠の可能性があるので調べてみましょう。毎日規則正しく基礎体温を測ることで、生理前の兆候や排卵のサインを見逃さないようにしてください。

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