不正出血が続く、止まらないときに知っておきたいこと 症状 原因 対処方法 など

不正出血とは生理や分娩以外の理由で出血が起こることを指します。生理はいったん終わったはずなのに、また出血が始まり、なかなか止まらない。こんな状態になると誰でも不安に感じます。

不正出血にはさまざまな原因や理由があります。ホルモンバランスの乱れや膣炎に始まり、子宮がんや子宮内膜炎、ーなど、不正出血の原因はいろいろ。また生理以外の不正出血は、切迫流産や子宮外妊娠の可能性もあります。このように不正出血の中には即刻処置をしなければ、命にかかわる重大な事態を招きかねないものも含まれています。

不正出血が続き、止まらない場合に知っておきたいポイントをまとめてみました。生理前や生理後に起きる不正出血の原因や症状についての正しい知識を養っておくと、いざというときに必ず役に立ちます!

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不正出血とは?

不正出血とは?

不正出血とは女性の性器からの出血のうち、月経および分娩以外のものを指します。生理以外の出血はどんな場合でも望ましいことではありません。

不正出血の対処法を知るには、まず不正出血の種類や原因について詳しく知っておく必要があります。

不正出血の種類

不正出血の種類

不正出血は大きく分けて二つの種類に分類できます。一つは膣や子宮になんらかの問題がある場合で、これは器質性不正出血と呼ばれています。もう一つはホルモン分泌に異常がある、あるいはホルモンバランスが乱れていることから起こる出血で、こちらは機能性不正出血と呼ばれています。

不正出血は子宮内部から起こることもあれば、膣や外陰部、卵管などから生じることもあります。以下に不正出血の種類についてさらに詳しく見ていきましょう!

器質性不正出血とは?

器質性不正出血とは?

器質性不正出血とは、子宮に腫瘍やがんがあることや膣びらんなどから生じるものを指します。器質性不正出血のすべてが悪性というわけではなく、良性と悪性の両方を含みます。

良性のものをいくつか挙げると、子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮頚管ポリープ、子宮膣部びらんなど。悪性として挙げられるのは、子宮体がん、子宮頚がん、卵管がん、卵巣腫瘍、子宮肉腫など。器質性不正出血の原因となる病気はたくさんありますが、出血の症状だけからはどの病気にかかっているのか判断することは出来ません。不正出血が続き、止まらない場合には出来るだけ早めに婦人科で診察を受けるようにしましょう。

機能性不正出血とは?

機能性不正出血とは?

機能性不正出血とは、女性ホルモンの分泌に問題があり、体内のホルモン濃度の値が正常でなくなることにより起こるものを指します。症状を挙げてみると、出血の量が多い(月経過多)、生理周期がきわめて不規則、生理と生理の間にも出血がある、頻発月経(生理周期が21日未満)など。

エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が安定しない、分泌量が過剰あるいは過少などの理由により、出血の量が通常よりも増える状態になり、貧血の症状を伴うことがあります。

不正出血を起こす病気について

不正出血の原因となる主な病気について詳しく見ていきましょう。不正出血を引き起こす原因は多々ありますが、その中でももっとも一般的なものをいくつか挙げてみます。

子宮膣部びらんとは?

子宮膣部びらんとは?

子宮膣部びらんは厳密にいうと病気ではないので、出血などの症状があらわれない限り、とくに心配する必要はありません。子宮膣部びらんは成人女性にはよく見られる症状で、子宮頚部の粘膜の部分が赤くびらんしたように見える状態を指します。

子宮膣部びらんはほとんどの場合、生理的な現象のあらわれで、実際に炎症やただれが起きているのはきわめて稀なケースといわれています。

子宮膣部びらんによる症状とは?

子宮膣部びらんは程度が軽い場合にはとくにこれといった症状もなく、膣びらんに気がつかない方がほとんどです。症状としてあらわれるとすると、まずはおりものから。

粘膜部分は分泌液が出やすいため、おりものの量が増えます。おりもの以外にも炎症が起きやすくなり、性行為のあとに不正出血が生じます。子宮膣部びらんの治療ですが、無症状の場合はそのままとくに何もする必要はありませんが、性行為のあとに必ず出血が起こる、おりものの量が過剰といった症状があらわれる場合には、炎症を鎮める薬や抗生物質を使うことになります。

炎症による出血

子宮内膜症

子宮内膜炎、膣炎、外陰炎などの炎症によっても、不正出血が起こります。

子宮内膜炎とは細菌による感染により、子宮に炎症が起こることを指します。大腸菌、ブドウ糖菌、結核菌などに加えて、クラミジアや淋菌などの性病も、子宮内膜炎の原因になります。

膣炎の原因になるのも細菌、大腸菌やトリコモナスなどが原因で膣に炎症が起こります。外陰炎の原因も同様で、カンジダ菌などの性病、下着かぶれ、おりものや生理のときの経血に雑菌が混じることなどにより、外陰部に炎症が生じます。外陰炎は膣炎を併発していることも多いことが特徴です。

これらの炎症による症状は、腹痛、おりものの増加、おりものの匂いや色の異常、排尿時の痛みや違和感など。不正出血に加えて、これらの症状も見られる場合には早めに病院で診察を受けましょう。

子宮頚管ポリープ

子宮頚管ポリープ

性行為のあとに不正出血がある場合、子宮頚管ポリープの可能性があります。子宮頚管ポリープとは、子宮の入り口である子宮頚管の部分の粘膜の細胞が増殖して出来るもので、良性腫瘍のひとつ。とくに支障がない限り、切除手術等は必要ありません。子宮頚管ポリープが悪性のものに変化する確率は非常に低くいです。悪性と診断された場合には子宮頚がんとしての治療を行うことになります。

子宮頚管ポリープの場合、性行為や運動を行ったあとに不正出血が生じることがあります。おりものに血が混じるときもありますが、出血の量が少ないと不正出血自体に気がつかないこともあります。炎症と違い、腹部の痛みや排尿時の違和感などがないため、無自覚のまま過ごしている女性も多いようです。

子宮体がん

子宮体がん

子宮体がんとは子宮の内膜に出来るがんで、子宮頸がんとは子宮頸部に出来るがんを指します。子宮体がんの原因は確定的に分かっているわけではありませんが、卵胞ホルモン(エストロゲン)のはたらきにより、子宮内膜が増殖し、これがやがて子宮内膜増殖症へと進行し、さらに時間が経つと子宮体がんになる、というのが定説です。

子宮体がんにかかりやすいのは、更年期を迎えた女性、妊娠の経験のない方、月経不順・排卵障害の症状のある方、肥満体質の方など。

子宮頸がん

子宮頸がん

子宮頸がんの原因は、性病の一種であるヒトパピローマウイルスではないか、といわれています。ヒトパピローマウイルスとは、性行為により感染しますが、ヒトパピローマウイルスに感染していても、そのすべてが子宮頸がんへと進行するわけではありません。どちらも早期発見・早期治療が重要なので、婦人科での定期検診を受けることをお勧めします。

症状として挙げられるのは不正出血、おりものの増加、生理期間が長引く、生理のときの出血の量が増えるなど。この中でも不正出血はもっとも分かりやすい兆候の一つ。がんの早期発見には、定期検診を受けることがもっとも有効な対処法になります。

ホルモンバランスの乱れによる不正出血

無排卵月経

無排卵月経

無排卵月経とは、生理は来るけれども排卵が起こっていない状態を指します。無排卵月経の原因は、女性ホルモンの分泌異常。ストレスや過労、不規則な睡眠、無理なダイエット、タバコやアルコールの過剰摂取、体調不良、血行不良などにより、ホルモン分泌が正常に行われなくなると、排卵が起きずに生理だけが起こる、という状態になります。

無排卵月経の場合、生理周期がばらばらに乱れ、月に2回起こることもあれば、数ヶ月に一度起こることもあります。経血の量に関しては、生理周期との関連もあり、多いこともあれば、少ないこともあるようです。また生理と生理の間にも、だらだらと出血が続き、止まらないこともありますので、少しでもおかしい、と感じることがあれば、産婦人科できちんと診察してもらうことが必要になります。

黄体機能不全

黄体機能不全

黄体機能不全とは黄体ホルモンの分泌に異常がある場合で、生理が始まる前に少量の不正出血が起こることが特徴です。

また黄体機能不全になると、月経周期が短くなる傾向にあるといわれています。基礎体温の高温期が10日間以内の場合には、黄体機能不全も疑われます。妊娠を成立する手助けをする黄体ホルモンが十分でないため、妊娠しにくいともいわれています。

中間期出血

中間期出血

これは生理と生理の間に不正出血が起こる症状で、卵胞ホルモンの分泌が本来あるべき量よりも減ってしまうことにより、一時的に生理様の出血が起こる状態を指します。中間期出血は排卵期出血とも呼ばれていますが、出血の量は少なく、腹部の痛みを伴うことは少ないとされています。

おりものに血が混じった程度ということもありますので、基礎体温の変化が不規則な方や低温期と高温期の差がはっきりしていない方は、排卵期あたりのおりものにも十分に注意するようにしましょう。

妊娠による不正出血

不正出血は子宮や膣の病気やホルモンバランスのよって起こるだけでなく、着床・妊娠が原因で起こるものもあります。着床出血の場合は問題ありませんが、切迫流産や子宮外妊娠の場合には、一刻も早く病院で処置を受ける必要があります。着床・妊娠が原因で生じる不正出血について見ていきしょう。

着床出血とは?

着床出血とは?

着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血で、量はごく少量、起こる時期は着床が成立するとき。つまり着床出血が起こるのは、排卵日から数えて1週間から2週間後ということになりますが、これはちょうど生理が始まるときに一致します。

着床出血の原因は、子宮内膜にある絨毛膜が内膜を傷つけることにより起こるとされています。

着床出血と生理の違い

着床出血の量はごく少量ですので、だらだらと出血が続く場合には着床出血ではなく、他の原因、生理あるいは不正出血が考えられます。出血の色ですがこれは人それぞれ。茶色っぽいおりもののこともあれば、鮮血の場合もありますので、色によって見極めることは困難です。

着床出血ははごくわずかな量ですので、生理の二日目のような量の出血がある場合には、着床出血ではない、と考えて間違いありません。

切迫流産・流産による出血

切迫流産・流産による出血

流産とは妊娠初期から妊娠21週目までに起こるもので、このうち妊娠12週目までに起こるものを早期流産と呼んでいます。流産や切迫流産は早い場合は妊娠4週目に起こることもあります。

妊娠4週目とは、もしも妊娠していなかったとするとちょうど次の生理が始まる頃になります。生理予定日頃に起こる出血ですので、最初は生理だとばかり思っていたら、実は流産していた、というケースも見受けられます。妊活している方は生理予定日前後に起こる出血には、とくに注意を払うようにしましょう。

子宮外妊娠による出血

子宮外妊娠による出血

子宮外妊娠とは受精卵が子宮内膜以外の場所、たとえば卵管や頚管に着床することにより成立した妊娠を指します。子宮内膜は受精卵の成長につれて伸びていくという特性を持ちますが、卵管や頚管にはこのような特性は備わっていません。

そのため受精卵の成長につれて、出血の量も増え、そのまま放置しておくと、卵管破裂や頚管破裂という事態を招いてしまいます。子宮外妊娠による大量出血は命にかかわる重大な症状ですので、出血が続き、止まらないことに加えて、腹部に激痛がある場合は、即座に病院に連絡するようにしましょう。

不正出血の対処法

不正出血の対処法

不正出血は症状だけを見ても、自分ではどこに問題があるのか判断することは出来ません。不正出血を引き起こす原因の中には、そのまま放置しておくと、健康に深刻な支障を来たすものもあります。

ポリープのような良性腫瘍であっても、そのまま放置しているうちに悪性腫瘍に変わってしまう例も見受けられます。生理以外に不正出血がある場合には、そのまま放置したり、自己判断で適当な薬を服用してしまうと、かえって症状を悪化させる恐れがあります。

不正出血はホルモンバランスの崩れや分泌異常だけでなく、がんや悪性腫瘍の兆候という可能性も十分にありますので、軽く考えず、早めに専門医の診察を受けるようにしましょう。不正出血の原因はさまざま、症状からだけで判断するのは危険です。

まとめ

生理前・生理後に起こる不正出血についてまとめてみました。不正出血の原因はホルモン分泌の異常から、子宮体がんや子宮筋腫など、実にさまざま。不正出血という症状からだけでは、原因を突き止めることが困難といえます。

不正出血の場合、そのまま放置せずに産婦人科で診断を受けることが非常に重要です。とくにおなかや下腹部に激痛がある場合や、出血の量が異常に多い場合には、一刻も早く病院で診察を受けるようにしましょう。

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